ヘルムート・バーガーが死去、「地獄に堕ちた勇者ども」「ルートヴィヒ」など出演
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ヘルムート・バーガー(写真提供:IPA/IPA / Sipa USA / Newscom / ゼータ イメージ)
ルキノ・ヴィスコンティ監督作への出演で知られるオーストリア出身の俳優ヘルムート・バーガーが死去したことをIndieWireなどが報じた。78歳だった。彼のエージェントによると「突然ではあったが安らかな死」だったという。
1944年に生まれたバーガーはイタリア・ローマで俳優としてのキャリアを模索し始め、1964年にヴィスコンティと出会うまではエキストラをしていた。1966年製作のオムニバス映画「華やかな魔女たち」でヴィスコンティはバーガーに役を与え、2人はその後10年間のヨーロッパ映画界を方向づけるコンビとなっていく。
1969年の「地獄に堕ちた勇者ども」では金と権力への欲望を満たすためアドルフ・ヒトラーと取引することをもいとわない男を演じ、1972年の「ルートヴィヒ」では悪名高きバイエルン国王ルートヴィヒ2世に扮したバーガー。1974年の「家族の肖像」では、バート・ランカスター扮する老教授と親密な関係を築く男を演じている。結果的にこの作品はバーガーとヴィスコンティの最後のタッグ作となった。
バーガーはそのほかマッシモ・ダラマーノの「ドリアン・グレイ/美しき肖像」、ヴィットリオ・デ・シーカの「悲しみの青春」、フランシス・フォード・コッポラの「ゴッドファーザーPART III」などに出演。2014年の「SAINT LAURENT/サンローラン」では後年のイヴ・サン=ローランを演じ、2019年に俳優を引退した。
(情報提供:IndieWire / VM / ゼータ イメージ)