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北斎が描いた日本列島各地のさまざまな山を紹介『北斎 大いなる山岳』6月20日より開催

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葛飾北斎《諸国名橋奇覧 足利行道山くものかけはし》すみだ北斎美術館蔵(後期)

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2023年6月20日(火)より、すみだ北斎美術館では『北斎 大いなる山岳』が開催される。

2013年は富士山が世界文化遺産に登録されてから10年目にあたる。富士山は古くから信仰の対象となり、また浮世絵など芸術作品の題材として多く採用され、日本のみならず西洋の芸術にも影響を与えてきた。そうした文化面での高い評価を受けて登録となった。

富士山を描いた北斎の代表作といえば、天保初年(2-5年)頃、70歳を過ぎて描いた浮世絵版画『冨嶽三十六景』シリーズが有名。富士山の雄大な姿を、日本各地のさまざまな場所から眺めた全46図(もともと36図だったが、あとから10図を追加)で、なかでも手前に荒れ狂う大波とそれに翻弄される舟、はるか彼方に小さくみえる富士山を描いた《神奈川沖浪裏》は、《The Great Wave》の英語名で世界的に知られている。

日本では、この《神奈川沖浪裏》に加えて「赤富士」とも呼ばれる《凱風快晴》なども人気だが、そもそも当時『冨嶽三十六景』がヒットした理由は、江戸時代後期、関東を中心に庶民の間で流行した富士山信仰があった。お金を出しあって集団で富士山に登る「富士講」が盛んに行われ、富士山に見立てた「富士塚」などが各地に造られるなど、富士山は信仰の対象として尊崇され、親しまれていたのである。

同展では、この霊峰・富士をはじめ、山岳信仰の聖地として栄えた栃木の名勝、足利市行道山浄因寺の風景や、御殿山、愛宕山など江戸の低山や、長崎の稲佐山、また大阪につくられた人工の山・天保山に至るまで、北斎が描いた日本列島各地の山々を紹介する。これらの作品を通して、日本における山の信仰や、山での生業、また山に関する伝説や怪談など、日本人と山との関わりを見ていくと同時に、北斎の多彩な山の表現とその魅力をあらためて知ることができるだろう。

なお会期中は講演会やスライドトークなど関連イベントもあり。詳細は美術館ホームページで確認を。

<開催情報>
『北斎 大いなる山岳』

会期:2023年6月20日(火)~8月27日(日) ※会期中展示替えあり
会場:すみだ北斎美術館
時間:9:30~17:30(入館は17:00まで)
休館日:月曜(7月17日は開館)、7月18日(火)
料金:一般1,000円、大高・65歳以上700円、中学300円
公式サイト:
https://hokusai-museum.jp/

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