好調維持か？ 低迷打破か？ 失速か？ 5/30日本生命セ・パ交流戦開幕！

早くも開幕から2か月が経過した。順調に白星を積み重ねるチームに我慢の戦いを強いられるチーム、誤算続きで低迷するチームなど、ペナントレース序盤の明暗が色濃く分かれているが、長く険しいシーズンはまだ3分の1を終えただけ。リーグ優勝に向けて、ここから一山も二山も三山も控えている。

そんな長丁場のペナントレースのひとつの鍵となる『日本生命セ・パ交流戦』が本日5月30日にスタート。各チームともに6月中旬にかけてリーグをまたいで18試合を戦うことになる。

この交流戦、ここ2シーズンはセ・リーグが勝ち越している。だが、その前の10シーズン連続でパ・リーグが勝ち越し、2010年は1位オリックス・バファローズから6位北海道日本ハムファイターズまで上位をパ・リーグが独占する離れ業をやってのけるなど「パ高セ低」の印象が強烈に残っているファンも多いだろう。事実過去17シーズンでパが14回勝ち越している。パでは東北楽天ゴールデンイーグルス以外の5球団が通算成績で勝ち越しているが、セでは読売ジャイアンツのみである。

優勝チームを見てもパが圧倒する。福岡ソフトバンクホークスが優勝(最高勝率)8回と独壇場である。千葉ロッテマリーンズ、オリックス、巨人、東京ヤクルトスワローズが2回、日本ハムが1回と優勝チームは6チームだけ。現在3位につける広島東洋カープは2022年5勝13敗、2021年3勝12敗3分(2020年はコロナ禍のため中止)、2019年5勝12敗1分とここ3シーズン交流戦で大ブレーキに陥っているため、戦々恐々としていることだろう。

2位横浜DeNAベイスターズに6ゲーム差をつけて首位を快走する阪神タイガースとしては交流戦初優勝を睨みつつ五分の星で御の字、間違っても大失速だけは避けなければならない。逆に引き分けを挟んで10連敗、早くも自力優勝が消えた東京ヤクルトスワローズにとっては、昨季Vの交流戦で浮上のキッカケを掴みたい。一方パ・リーグでは1位ロッテ、1.5ゲーム差で追う2位オリックス、2位に1ゲーム差の3位ソフトバンクの3強は自リーグのライバルの動向を気にしつつ、他リーグとの戦いに打って出ることになる。

開幕前日の5月29日には2023年度『日本生命セ・パ交流戦』開幕記者会見を実施。首位を走る阪神から中野拓夢とロッテから小島和哉、その阪神とロッテと対戦する埼玉西武ライオンズから愛斗、巨人から丸佳浩が出席し、スペシャルゲストの里崎智也とトークショーを展開。交流戦の思い出を口にした。

丸「個人としては2017年のソフトバンク戦で3打席連続ホームランを打ったことがすごく印象に残っている」

小島「昨年自分自身勝てなかったが、3勝のうちひとつが交流戦だったので、少しいい印象がある」

中野「僕自身まだ年数が少ないので、交流戦に対して印象は少ないが、2年に1回、パ・リーグの球場で野球するのでワクワク感がある。(パの球場は)やりやすい。自分の地元が山形なので、仙台の球場はやりやすかった。今年は仙台で試合があるので、楽しみ」

愛斗「印象に残っているのは初めて一軍に登録されたのが交流戦。その試合は出ていないが、その後の中日(ドラゴンズ)戦で初出場し、デッドボールだった」

見てほしい自身のプレーを問われると、4人はこのように答えた。

丸「さきほど3打席連続ホームランと言ったが、じつはその試合チームは負けてしまった。ホームランを打てたのはうれしいが、チームの勝ちに貢献できるよう、おじさんらしくベテランらしいところで地味にがんばりたい」

小島「普段対戦しない打者が相手なので、いつも以上に攻めた投球をしていくところを見てほしい。益田(直也)さん、澤村(拓一)さんがチームのためにまとめてくれているので、その流れに乗ってみんな調子よくできていると思う。(吉井理人監督は)普段からよく会話をしてくれる監督なので、思いをすごく伝えてくれる。みんな必死についていこうとしている」

中野「広い守備範囲とスピード感あるプレーを見てもらいたい。(セカンド)自分自身いい方向に向いていると思う。慣れないシーズンの入り方だったが、今のところは順調にきている。(2021年交流戦盗塁王だが)盗塁に関してはあまり意識していなかったが、チャンスがあればどんどん走っていきたい。ピッチャーに対してタイミングが合えばスタートを切っていきたい」

愛斗「僕の守備を見てもらいたい。(ライトゴロは)常に狙っている。(持ち味は)ヒット性の打球でも攻めて取りいくところ」

愛斗と小島はセ・リーグの印象、中野と丸はパ・リーグの印象を語った。

丸「思い切りがいい。豪快なイメージがある。投手、打者ともに。セ・リーグは隙を与えない野球をするチームが多いが、パ・リーグの野球は隙だらけではないが、そんなこと関係なしに自分がヒーローになるだという人がすごく多い印象がある」

小島「強打者が多いイメージと足ですごくかき回してくる印象がある」

中野「ピッチャーに関しては本当にボールのスピードか速いと感じるし、バッターに関してもボールを遠くに飛ばす印象がある。(パワーピッチャーに対して)自分自身速い球は得意なので、強い気持ちを持ってがんばっていきたい」

愛斗「足でかき回してくる印象といつも守っていないバッターが打席に立つのでそこが難しいと思って守っている」

対戦したい選手と自チームで注目してほしい選手はこうである。

丸「(対戦したい選手はロッテへ移籍したC.C.メルセデス)僕個人もそうだが、チームのみんなも思っている。(注目してほしい選手は秋広優人)パ・リーグには豪快な選手が多いと言ったが、うちの選手に珍しく豪快なスイングをして、今乗りに乗っている選手なので、注目してほしい」

小島「(対戦したい選手は中野)同級生なので。パ・リーグに同級生は多いけど、セ・リーグに同級生はあまりいないので、対戦できたら。全部の球種を使って抑えたい。(注目してほしい選手は角中勝也)交流戦の打率がすごくいいので、交流戦でも打ってくれると思う」

中野「(対戦したい選手はロッテの佐々木朗希)自分も(小島と)書こうかなと思ったが、ぜひ機会があれば対戦したい。(佐々木は)ジャパンでも一緒に出たので、世界相手でも強気なピッチングを見ていたので、自分もそれに負けずに試合に出たらしっかり打ちたい。(注目してほしい選手は村上頌樹) 同期で今季いい投球しているので、ぜひ注目してほしい。ストライク先行で守りやすい、予測がしやすい投球をしてくれるので助かっている」

愛斗「(対戦したい選手は中日の清水達也)高校の2個下の後輩なので、打たないといけない。(注目してほしい選手は外崎修汰)ちょっと謎の行動が多いので、そういうところも見てほしい。打席の中でそういう顔をしないでしょという表情をする。顔だけではなく行動もおかしい」

4人は意気込みをキッパリ。

丸「リーグ優勝するために交流戦の順位は非常に大事なところになる。明日からの相手は今勢いがあるが、いい形で勝って、そのロッテのいい勢いを奪い取れるようやっていきたい」

小島「ここまでいい流れで順調に来ているので、交流戦でもこれまでと変わらずにみんなでひとつひとつ勝っていく気持ちを持ってがんばっていきたい。ロッテは守りのチームだと思うので、自分も投手なので少ない点数で抑えて勝つチャンスがくるようにがんばりたい」

中野「タイガースらしい野球をすれば必ず勝てると信じているので、交流戦だからと戦い方を変えずに今まで通りいい試合をできればと思っている」

愛斗「ライオンズらしい野球をして、自分たちができることを試合でぶつけていきたい」

さらにファンへメッセージを送った。

丸「ちょっとここまでレギュラーシーズンを乗り切れていないので、この交流戦でいい勝ち方をして、交流戦が明けた時に優勝争いに食い込めるようにチーム一丸となって戦いたい」

小島「普段やってきたことを変えることなく、ZOZOマリンで勝率も高いので、開幕カードでしっかり勝てるようファンと一緒に戦いたい」

中野「タイガースはいい流れで来ているので、この流れに乗っていけるよう、最初の入りを大事にしたい」

愛斗「ライオンズはいい流れではないので、この交流戦でいい流れに乗れるようがんばりたい」

『日本生命セ・パ交流戦』は本日5月30日に開幕。最初の3連戦のカードは日本ハム×ヤクルト・エスコンフィールドHOKKAIDO、楽天×DeNA・楽天モバイルパーク宮城、西武×阪神・ベルーナドーム、ロッテ×巨人・ZOZOマリンスタジアム、オリックス×広島・京セラドーム大阪、ソフトバンク×中日・福岡PayPayドーム。6月18日(日)まで全108試合を戦う。

チケット情報
https://t.pia.jp/sports/baseball/

日本生命セ・パ交流戦へ、中野「タイガースらしく」、小島「ロッテは守りで」
https://news.yahoo.co.jp/articles/56090fa9e27e2fc3231f12a972eedb18c556cc15