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永山瑛太演じる担任教師が生徒に暴力? 映画『怪物』坂元裕二節の効いた会話劇を捉えた本編映像公開

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映画『怪物』 (C)2023「怪物」製作委員会

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映画『怪物』の本編映像が公開された。

『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝裕和監督と、『花束みたいな恋をした』『大豆田とわ子と三人の元夫』などで知られる脚本家・坂元裕二、そして『ラストエンペラー』で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞し、『レヴェナント:蘇えりし者』や『怒り』など国内外を問わず第一線で活躍した坂本龍一という3人のコラボレーションで紡がれる本作。出演者は、安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希、角田晃広、中村獅童といった面々が名を連ねている。

このたび公開されたのは、息子の湊(黒川)が担任教師の保利(永山)から暴力を受けていることを疑ったシングルマザーの早織(安藤)が、学校へ説明を求めに行くシーン。校長室に案内された早織の前にぞろぞろと教師陣が入室。校長の伏見(田中)が担任教師の保利から謝罪をすると切り出し、保利が座ったままか細い声で「え~……」と話し始めると隣に座っていた教頭の正田(角田晃広)がすかさず「立って」と指摘する。

保利は立ち上がりボソボソとしたぎこちない口調かつ、釈然としない態度で謝罪を述べ始め、早織に頭を下げる。すると周りの教師陣もタイミングを見計らったかのように一同に立ち上がり、保利と共に頭を下げて謝罪。あまりにもその場しのぎの様子が見て取れる学校側の対応に早織は不信感を露わにするも、校長は「指導が適切に伝わらなかったものと考えております」と回答。早織は校長との対話を諦め、当事者の保利を問い詰めるが、目を見て真摯に問いかける早織に対し、保利は俯いたままティッシュを取り出し鼻を嚙み始める。そんな中、校長はまるで心がこもっていない弁明を繰り返す。シリアスな場面でありながら、役者陣の不自然な言動やしぐさが滑稽にさえ感じられる坂元ならではのエッセンスが散りばめられた一幕となっている。

脚本の執筆と登場人物のキャスティングは平行して行われたとのこと。配役が決定することによって坂元による脚本のキャラクターが膨らみ、物語がますますクリアになっていく過程を目の当たりにした是枝監督は「こうやって坂元さんは本を固めていくんだな」と感心したという。

また、自身の脚本と坂元による今回の脚本の違いについて「今回は構造も含めて、非常にしっかりとした物語ですよね。僕が普段書くものは“スライス・オブ・ライフ”なんです。日常を切り取り、描写して、その前後を想像させるようなものが多いから、それはたぶん物語ではない。今回も描写の力で持たせているシーンは多少あるけど、基本的に言えば劇映画だと思います。物語のラインが非常に強くて、太いんじゃないでしょうか」と考えを明かしている。

映画『怪物』本編映像

<作品情報>
映画『怪物』

6月2日(金) 公開

公式サイト:
https://gaga.ne.jp/kaibutsu-movie/

(C)2023「怪物」製作委員会

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