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忘れられてしまうような細やかな発見や驚きに注目した展覧会『吹けば風』6月27日より開催

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船川翔司《Hey, _》 2022年 ミクストメディア 撮影:中村寛史

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近年注目を集める新進気鋭の4人の作家、川角岳大、澤田華、関川航平、 船川翔司を紹介する企画展が、愛知県の豊田市美術館で、6月27日(火)から9月24日(日)まで開催される。初めて公開される最新作を含む、絵画や映像、インスタレーション、パフォーマンスなど、幅広いジャンルの作品が見られる現代美術展だ。

『吹けば風』という謎めいたタイトルは、明治生まれの詩人・高橋元吉が詠んだ詩の「咲いたら花だった 吹いたら風だった」の一節に想を得たという。詩が示唆するのは、偶然目にとまった道端の花や、思いがけず感じる清風など、ほんのわずかな間だけ人の心に留まる日常生活のなかの小さな発見だ。同展は、通常は見過ごされ、あるいはすぐに忘れられてしまうかもしれないそうした細やかな発見や驚きに注目し、その体験を見つめ直すことを展覧会趣旨としている。

今回選ばれた4人はいずれも、日々の生活や旅先での自らの体験に取材して、作品をつくる作家たちだ。素潜りや車の運転中に得た自身の体験を思い出しながら、記憶の濃淡を感じさせるような淡い色調の絵画を描く川角岳大(かわすみ・がくだい)。映画や写真、日常会話のなかに小さな謎を見つけて探る澤田華(さわだ・はな)。風力計などのセンサーを用いて、天気を作品に取り込む関川航平(せきがわ・こうへい)。自らの身を会場に置いてパフォーマンスを展開し、リアルタイムで作品を更新し続ける船川翔司(ふなかわ・しょうじ)。いずれも、自らの体験を通じて何かを感じたときに、自身に起こる変化をつぶさに観察して、それに鋭敏に反応しながら制作を続けている。

同展の魅力のひとつは、その4人の作家たちが独自の視点と手法で示す4通りの体験を通じて、同じ現代社会を生きる鑑賞者もまた、自身の日常的な体験を問い直すきっかけを得られることだろう。

なお、同時期に、同館の所蔵作家を中心としたコレクション企画展も開催される。こちらは、「枠と波」をキーワードに、1960 年-70 年代に言葉や音、日用品や身近な風景を取り込んだ作家たちを特集し、以降の作品と織り交ぜて展観する企画。『吹けば風』展チケットで鑑賞できる。

<開催情報>
企画展『吹けば風』

会期:2023年6月27日(火)〜2023年9月24日(日)
会場:豊田市美術館
時間:10:00~17:30(入場は17:00まで)
休館日:月曜(7月17日、8月14日、9月18日は開館)
料金:一般1,300円、大高800円(7月1日、2日は無料)
美術館公式サイト:
https://www.museum.toyota.aichi.jp/

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