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東京フィルハーモニー交響楽団 6月定期は尾高忠明&亀井聖矢

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東京フィルハーモニー交響楽団6月定期公演に、同団桂冠指揮者・尾高忠明が登場する。

プログラムには、2021年に急逝した実兄で作曲家の尾高惇忠作品と、今年に生誕150年のアニヴァーサリーを迎えたラフマニノフ作品が並べられる、ふたりの作曲家の若き日の名作が楽しめる趣向だ。

冒頭で演奏される尾高惇忠の『イマージュ』は、作曲家・尾高惇忠のオーケストラ処女作にして、その初演を作曲者の実弟・尾高忠明指揮する東京フィルが担い、1982年に「尾高賞」を受賞したという、尾高忠明にとってもオーケストラにとっても思い出深い作品だ。

一方のラフマニノフ作品は、ピアノ協奏曲史上にその名を残す名作「ピアノ協奏曲第2番」と、初演時に大変な酷評を受け、その後ラフマニノフをスランプに陥らせた曰く付きの作品「交響曲第1番」が用意され。作曲者ラフマニノフのアニバーサリーイヤーを彩る貴重な時間を体験できそうだ。

そして注目は、「ピアノ協奏曲第2番」で尾高忠明と共演するソリスト亀井聖矢だ。2022年に開催された「ロン・ティボー国際コンクールピアノ部門」で第1位・評論家賞・聴衆賞に輝き、国内外で高い人気を誇る亀井はまさにクラシック界期待の超新星。巨匠尾高忠明との共演がどのような化学反応を起こすのか興味津々。

尾高忠明は今回の公演について以下のようなメッセージを寄せている。

「オーケストラの作品の処女作というのはその本人が非常に出ます。それが、短い時間に凝縮されている。ラフマニノフと兄貴(尾高惇忠)がいかに苦労して最初の曲/最初の交響曲を書いたか。ここで改めて一緒に演奏することによって、その2曲の新しさ、いわゆるニューウェーブを感じていただきたいと思います」

一方、ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」の独奏ピアノを担う亀井聖矢のコメントも興味深い。

「アニヴァーサリーの記念すべき年に、最も大好きな作曲家の一人であるラフマニノフの傑作を演奏できるということで、私のラフマニノフ愛をすべてぶつけて演奏したい。ラフマニノフの持つエモーショナルなメロディや重厚なハーモニーをぜひ会場で、生で、一緒にお楽しみいただけたら嬉しいです」

今回の公演は東京都内3会場で開催予定。この貴重な機会を聴き逃すことなかれ。

6月23日(金)19:00
東京オペラシティコンサートホール

6月25日(日)15:00
Bunkamura オーチャードホール

6月27日(火)19:00
サントリーホール

指揮:尾高忠明(桂冠指揮者)
ピアノ:亀井聖矢(2022年ロン=ティボー国際音楽コンクール優勝)
コンサートマスター:近藤薫

尾高惇忠:オーケストラのための『イマージュ』
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフ:交響曲第1番

https://www.tpo.or.jp/information/detail-20230313-01.php