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日本の様々な時代の多種多様な人形をとおして「芸術」を考える『私たちは何者?ボーダレス・ドールズ』7月1日より開催

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村上隆《Ko²ちゃん(Project Ko²)》1997年 個人蔵  ©1997 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

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平安時代の呪具であった人形代(ひとかたしろ)から現代アートのフィギュアまで、日本の様々な時代の多種多様な人形を紹介し、日本の立体造形の根底に脈々と流れてきた精神を問うという意欲的な企画展が、7月1日(土)から8月27日(日)まで、東京の渋谷区立松濤美術館で開催される。

同展で紹介される人形は実に多彩だ。平安の考古遺物や民間信仰に用いられたオシラサマといった民俗資料。子供の健康を祈って年中行事に組み込まれ、現代社会にも根付いている雛人形や五月人形。明治になって「彫刻」が西洋からもたらされたことで、「美術」の範囲からはずれることになった人形や、昭和の人形芸術運動のなかで人形作家によって美術作品としてつくられた人形の名品。第二次大戦中に出兵した青年たちに寄り添った《慰問人形》。日常を豊かにするために芸術家たちが制作した愛らしい人形や、本物の人間であるかのようなリアルさをもつ生人形(いきにんぎょう)。ファッション業界や商業の現場で活躍したマネキンや、ラブドールなどの性を扱った人形、そして現代美術家たちの手による球体関節人形や、ハイアートに昇華されたフィギュアなど……。

歴史を振り返れば、日本の人形たちは、民俗、考古、工芸、彫刻、玩具、現代美術など、実に様々なジャンルのボーダーラインを縦横無尽に飛び越えながら、存在し続けてきたことがわかるという。同展は、そんな日本の人形の、決してひとくくりにはできない複雑な様相を、あえて「芸術」という枠に押し込めることなく、多様性をもつ人形そのものとして紹介する展覧会だ。

多彩な人形を通じて、日本の立体造形の根底に流れてきた精神にふれることのできる同展はまた、軽やかに境界を越えていく人形という存在を通して、私たちがふだん囚われている「美術」や「芸術」という概念や枠組みを改めて考える機会ともなるのだろう。

<開催情報>
『私たちは何者?ボーダレス・ドールズ』

会期:2023年7月1日(土)~8月27日(日) ※会期中展示替えあり
会場:渋谷区立松濤美術館
時間:10:00~18:00、金曜は20:00まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜 (7月17日は開館)、7月18日(火)
料金:一般1,000円、大学800円、高校・65歳以上500円、中小100円
※土日祝及び夏休み期間は中小無料、毎週金曜は渋谷区民無料
※リピーター割引あり
※18歳未満(高校生含む)は一部作品鑑賞不可
公式サイト:
https://shoto-museum.jp/

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