3つの物語が舞台上で並走、文学座アトリエの会「アナトミー・オブ・ア・スーサイド」演出は生田みゆき
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文学座 9月アトリエの会「アナトミー・オブ・ア・スーサイド -死と生をめぐる重奏曲-」チラシ表
文学座 9月アトリエの会「アナトミー・オブ・ア・スーサイド -死と生をめぐる重奏曲-」が、9月11日から23日まで東京・文学座アトリエで上演される。
イギリスの劇作家アリス・バーチによる「アナトミー・オブ・ア・スーサイド」は、2018年に女性脚本家を対象としたスーザン・スミス・ブラックバーン賞を受賞した戯曲。今回の上演版では生田みゆきが演出を手がけ、沢田冬樹、鈴木弘秋、目黒未奈、栗田桃子、渋谷はるか、山森大輔、吉野実紗、梅村綾子、柴田美波、磯田美絵、村上佳が出演する。
本作では、3世代の女性の物語が舞台上で同時進行し、時折セリフが呼応し合う、“重奏曲”のような構造が取られている。自殺願望を持ちながらも母としての役割を果たそうとするキャロル、薬物中毒に苦しみながら自分の居場所を見つけようとするアナ、母親を早くに失い、医者として人間の死と生に常に向き合うボニー。命を未来へつなぐことへの希望と苦悩の狭間で揺れる3人は、それぞれの決断をする……。
生田は「『母親になること / ならないこと』は、女性にとって人生の大きな選択の1つで、いずれを選んでもそこには様々な喜びと苦しみがあるはずです。この戯曲では3世代の物語を舞台上で同時進行させることで、その喜びや苦しみをミクロな視点だけでなくより俯瞰したマクロな視点からも描き出しています」と説明。そして「私たちはもっと自由に、もっと様々な形で命を充実させられないか、命を未来に繋いでいけないか。この新たな眼差しが、未来への小さな風穴を開けてくれると信じています」とコメントした。
チケットの前売り販売は8月7日にスタート。また、一部公演ではアフタートークが実施される。
生田みゆきコメント
折しも「異次元の少子化対策」が議論されていますが、特に「母親になること / ならないこと」は、女性にとって(同時にその周りにいる人にとっても)人生の大きな選択の1つで、いずれを選んでもそこには様々な喜びと苦しみがあるはずです。
この戯曲では3世代の物語を舞台上で同時進行させることで、その喜びや苦しみをミクロな視点だけでなくより俯瞰したマクロな視点からも描き出しています。
私たちはもっと自由に、もっと様々な形で命を充実させられないか、命を未来に繋いでいけないか。私たちの周りに息づいている沢山のものに気付き、繋がっていけないか。今ある苦しみがなくなるわけではありませんが、この新たな眼差しが、未来への小さな風穴を開けてくれると信じています。
文学座 9月アトリエの会「アナトミー・オブ・ア・スーサイド -死と生をめぐる重奏曲-」
2023年9月11日(月)~23日(土・祝)
東京都 文学座アトリエ
作:アリス・バーチ
訳:關智子
演出:生田みゆき
出演:沢田冬樹、鈴木弘秋、目黒未奈、栗田桃子、渋谷はるか、山森大輔、吉野実紗、梅村綾子、柴田美波、磯田美絵、村上佳