Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 海外での評価が高まる野又穫の作品の全貌を公開『野又穫 Continuum想像の語彙』7月6日より開催

海外での評価が高まる野又穫の作品の全貌を公開『野又穫 Continuum想像の語彙』7月6日より開催

アート

ニュース

ぴあ

《静かな庭園25》1986 作家蔵

続きを読む

フォトギャラリー(9件)

すべて見る

東京オペラシティアートギャラリーでは、2023年7月6日(木)より『野又穫 Continuum想像の語彙』展を開催する。

架空の建築物を緻密に描く野又穫(のまた・みのる/1955-)は、近年、世界的に知られるようになったものの、まだまだ「知られざる」画家と言っていいかもしれない。東京藝術大学卒業後、広告代理店のアートディレクターとして勤務するかたわら絵画制作に取り組み、その後、いくつかの個展の開催を経て、画家として独立した野又。そんな彼の作品をこよなく愛したのが、同館コレクションの寄贈者である寺田小太郎である。1980年代という早い時期から、彼が野又の作品を毎年収集した結果、同館は野又の代表作40点あまりを収蔵する最大の所蔵館となった。

前述したように、野又は主に、空想上の不思議な建築物を細密に描いてきた。現実にはどこにも存在しない風景だが、なぜか懐かしさを感じさせてくれるのは、独得な透明感と無機質な空気をまとった野又風の近未来的な建物のなかに、たとえば、ブリューゲルのバベルの塔や、エッシャーのだまし絵に描かれた架空の回廊、ルネサンス時代の絵画に登場しそうな幾何学的な建物など、なんとなく見たことのある風景のエッセンスが散りばめられているからかもしれない。

2020年、イギリスの有力ギャラリー、ホワイト・キューブで野又のオンライン個展が開催され、また同ギャラリー所属となったことで、一躍国際的な作家となる。そのきっかけは、2004年、同館でヴォルフガング・ティルマンス展が行われた時に、同時開催されていた野又の個展を、現ディレクターが見ていたことだった。

同展では、野又穫の独得な世界を、館のコレクションはもとより、初期から最新作まで、広々とした展示室で紹介する。作品の全貌はもちろん、ひとりのコレクターの愛と審美眼が世界への道を開いた、作家と美術館との物語も味わいながら、ぜひ作品を堪能したい。

<開催情報>
『野又 穫 Continuum 想像の語彙』

会期:2023年7月6日(木)〜9月24日(日)
会場:東京オペラシティ アートギャラリー
休館日:月曜日(祝日の場合翌火曜日)8月6日(日・全館休館日)
時間:11:00~19:00(入場は18:30まで)
料金:一般1,400円、大高800円
*同時開催「収蔵品展076 寺田コレクション ハイライト(後期)」「project N 91 小林紗織」
公式サイト:
https://www.operacity.jp/ag/

フォトギャラリー(9件)

すべて見る