ナチス戦犯アドルフ・アイヒマン処刑の舞台裏描く「6月0日」が公開
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「6月0日 アイヒマンが処刑された日」場面写真
ナチス戦犯であるアドルフ・アイヒマン処刑の舞台裏を描いた映画「June Zero」が「6月0日 アイヒマンが処刑された日」の邦題で9月8日に公開される。
第2次世界大戦で親衛隊中佐としてユダヤ人の大量虐殺に関わったアイヒマンは、終戦後に逃亡しアルゼンチン・ブエノスアイレスに潜伏していた。しかしイスラエル諜報特務庁によって1960年に捕らえられ、翌年12月に有罪が確定。イスラエルの「死刑を行使する唯一の時間」の定めにもとづき、処刑は1962年5月31日から6月1日の日が変わる真夜中に執行された。映画では、遺体を焼く焼却炉を作る工場の人々や刑務官、ホロコーストの生存者である警察官たちの姿を通して、アイヒマン処刑の舞台裏がドラマチックに描かれる。
監督と脚本を担当したのは、女優グウィネス・パルトロウの弟であるジェイク・パルトロウ。「マッド・ガンズ」「デ・パルマ」などを監督してきた彼にとって、初の外国語作品となった。「実際に焼却炉を作った人の息子をインタビューしたのがきっかけでこの物語が生まれたんです。火葬を行わない文化・宗教において、それが実行された事実に興味を覚えました」とストーリー作りの発端を明かすジェイクは共同脚本にイスラエル出身のトム・ショヴァルを迎え、ヘブライ語でシナリオを完成させた。イスラエルとウクライナで制作された本作はジェイクの強いこだわりにより、スーパー16mmフィルムで撮影されている。
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