岡田将生の“ヒロイン力”を称賛、宮藤官九郎は「1人だけ違う光が当たってた」
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左から岡田将生、清原果耶。
映画「1秒先の彼」の公開記念舞台挨拶が本日7月8日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、キャストの岡田将生、清原果耶、荒川良々、羽野晶紀、監督を務めた山下敦弘、脚本を手がけた宮藤官九郎が出席。人よりワンテンポ遅いレイカのキャラクターにちなんで、“1日遅れ”の七夕を浴衣姿で祝った。
台湾映画「1秒先の彼女」の男女逆転リメイクとなる本作は、何をするにも人より1秒早いハジメと1秒遅いレイカが“消えた1日”をめぐって不器用な恋を繰り広げるラブストーリー。まず登壇者たちは七夕の願い事を披露することに。岡田は「人間ドックに行ったら、(身長が)1cm伸びてたんです。あと、もう1cm伸びたいです」と明かし、清原は「窓際でいい音が鳴る風鈴が欲しいです」と願う。続く荒川は第一声で「笹の葉さらさら 軒端にゆれる お星さまきらきら」と童謡「たなばたさま」を歌い出し、会場からは手拍子が沸き起こった。
宮藤は、ハジメを演じた岡田の“ヒロイン力”をたたえ「輝いてますね。郵便局にいるときから、1人だけ違う光が当たっていて『ここから連れ出してほしい』みたいな感じがありました。素晴らしかったです」とコメント。荒川は消えた1日の鍵を握るバス運転手役で出演した。後半に進むに連れて登場が増えていくため、宮藤も「後半は違う映画を観てるようですよね。2本分の映画を観ている感じでした」と印象を明かす。レイカ役の清原は荒川との共演シーンが多く「すごい楽しかったです。毎テイク、何が飛び出してくるんだろう?という気持ちでした。それと一緒に走らなきゃ!みたいな気持ちで撮影していました」と振り返った。
宮藤による脚本の魅力を登壇陣が語る場面も。岡田は「台湾のオリジナルを観ている方はわかると思うんですけど」と切り出し、「リメイクするにあたって行われた改変が本当に素晴らしくて。京都という舞台を選んだことでリメイクというより、新しい作品になった印象を受けました」とコメント。清原は「言葉の使い方、紡ぎ方が優しくて、温かくて。だからこそ、みんなを包み込んでくれるような優しい映画ができたと思っています。そのセリフをしゃべれたことがすごくうれしいです」と話し、山下も「俳優がすごく楽しそうなんです。現場でも『このセリフはどう言ったらいいですか?』といった質問があんまり来ないんですよ。役者さんが楽しむセリフを書くのがすごくうまいと思います」と答えた。
舞台挨拶の後半には、幼少期のハジメとレイカを演じた柊木陽太と加藤柚凪が特別ゲストとして登場。「大人になったハジメくんとレイカちゃんへ」というテーマで、岡田と清原へサプライズの手紙を読み上げた。加藤がレイカになりきった調子で「大人になったらワンテンポ遅いのは直ると思ってたよ」と話し、会場の笑いを誘う一幕も。柊木は大人になってもせっかちが直らないハジメに残念な気持ちを吐露しつつも、「きっと岡田さんがハジメを演じてくれたから、騒々しいけど嫌な人にならなかったかなと思いました」「面白くて優しい思いやりのある人でした」と話した。
最後に柊木は「岡田さんは変顔は得意ですか? 僕はこの撮影で変顔をするのに、とても苦労しました。どうやったら面白く演じられるんだろうとしばらく悩みました」と直球の質問。岡田は「あとで。裏でね。裏で、いっぱい変顔を見せてあげる。参考にしてね。ここではやらない!」と語気も強めに宣言して、笑いを誘った。
(c)2023 映画『1秒先の彼』製作委員会