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明治以後に定着した「日本画」という概念を考察する『シン・ジャパニーズ・ペインティング』7月15日より開催

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横山大観《山に因む十題のうち 霊峰四趣 秋》1940年

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箱根のポーラ美術館では、2023年7月15日(土)より、『シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画―横山大観、杉山寧から現代の作家まで』が開催される。

現在、普通に使われている「日本画」という言葉は、明治時代に生まれ、社会的に定着した。明治政府のお雇い外国人アーネスト・フェノロサが、当時、日本国内で目にした絵画を総じて言った“Japanese Painting”という表現を、日本人通訳が「日本画」と翻訳したことに始まった。つまり「日本画」とは、日本の伝統的な絵画と西洋画の接触により確立された新しい絵画の形式であり、画家たちは常に、近代とは、西洋とは、国家とは何か、という問いに向き合いながら、「日本画」を発展させてきたと言えるだろう。

同展は、横山大観、杉山寧、高山辰雄を初めとした日本画コレクションの名品を中心に、その誕生から現代にいたる「日本画」の展開をダイナミックに紹介。さらに既存の「日本画」を超えたところにある真(シン)の「ジャパニーズ・ペイティング」について考える。

その上で、たとえば明治時代、横山大観や菱田春草らが、空気感や光の加減を描くために編み出した「朦朧体」という手法や、彩り豊かな合成顔料や丈夫で発色の良い和紙の開発、また戦後、日展で活躍し「日展三山」と言われた杉山寧、東山魁夷、高山辰雄らが確立した、油彩画を思わせるマティエールや、岩絵具本来の美さを活かした色彩、独自の画面構成などによる、戦後の日本画のスタイルなど、表現手法や画材そのものの革新についても考察する。

最終章では、杉本博司、山本基、野口哲哉ら、様々な表現様式によって日本の絵画の革新に挑み続ける現代作家の作品を、新作を含めて多数公開。西洋と東洋という二分化がもはや意味をなさず、主題や形式、画材などが多様化する21世紀紀のアートシーンにおいて、「日本画」にはいかなるポテンシャルを持っているのか? アートファンには、極めて興味深い問題だ。

<開催情報>
『シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画
―横山大観、杉山寧から現代の作家まで』

会期:2023年7月15日(土)~ 2023年12月3日(日) ※会期中無休
会場:ポーラ美術館 展示室1,2,3,アトリウム ギャラリー
時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
料金:一般1,800円、65歳以上1,500円、大高1,300円
公式サイト:
https://www.polamuseum.or.jp/

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