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制作者 /教師という両側面からアルバースに迫る、日本初の回顧展『ジョセフ・アルバースの授業 色と素材の実験室』7月29日より開催

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イェール大学で色彩の授業を行うアルバースと学生 1952年 撮影者不詳 ジョセフ&アニ・アルバース財団 Courtesy of the Josef and Anni Albers Foundation

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後世への影響で名高い造形学校バウハウスで学び、のちに教師となって後進の指導にあたると同時に、デザインや絵画の分野で多様な作品を残した芸術家ジョセフ・アルバース(1888–1976)の日本初の回顧展が、千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館で、7月29日(土)から 11月5日(日)まで開催される。

バウハウスは、1919年にドイツのヴァイマールに創設され、20世紀の芸術の展開に多大な影響を及ぼした造形学校だ。アルバースは、1920年にそのバウハウスに入学。のちに教師として、主に造形のための基礎演習を担当しつつ、ガラス画工房や家具工房でも教え、自らも家具や食器のデザインやガラス作品を手がけた。

だが、ナチスの弾圧を受けたバウハウスは、1933年に閉校。アルバースは、新設のブラックマウンテン・カレッジに招聘されて渡米し、芸術のカリキュラムを担当すると同時に、自らも抽象絵画や版画の制作に取り組んだ。1950年には、イェール大学に着任し、色彩の探究を進めるなか、絵画シリーズ〈正方形讃歌〉を展開。正方形による決まったフォーマットに色彩を配することで、隣接する色同士が様々な視覚効果を生み出す同シリーズは、彼の代表作となった。

ジョセフ&アニ・アルバース財団の全面的な協力を得て実現する同展は、初期のバウハウス時代の作品から、静謐な美しさをもつ〈正方形讃歌〉シリーズ、さらに過去に制作した作品を元に発表した、集大成とも言える版画集〈フォーミュレーション:アーティキュレーション〉まで、本邦初公開作も含む多様な作品や関連資料など、約100点を展観する。

同展のもうひとつの魅力は、教師としてのアルバースにも光を当てること。授業の目的は「目を開くこと」だと述べていた彼は、ただ知識を教えるのではなく、学生に課題を与え、手を動かして考えることを促した。色彩や素材のもつ新しい可能性を、学生自らに発見させる意図があったのだという。

その実験的な授業をとらえた写真や映像、さらに学生による作品を紹介するとともに、アルバースの出した課題に来場者が挑戦できるワークショップ・スペースを会場内に設置する。芸術家と教師という両側面からアルバースの全貌に迫る、意義深い展覧会だ。

<開催情報>
『ジョセフ・アルバースの授業 色と素材の実験室』」

会期:2023年7月29日(土)〜11月5日(日) ※会期中展示替えあり
会場:DIC川村記念美術館
時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(9月18日、10月9日は開館)、9月19日(火)、10月10日(火)
料金:一般 1,800円、大学・65 歳以上 1,600円
公式サイト:
https://kawamura-museum.dic.co.jp/

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