憧れの鶴瓶師匠を前に『らくだ』を好演『桂二葉チャレンジ!! 最終章』レポート
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『桂二葉チャレンジ!! 最終章』左より)桂二葉、笑福亭鶴瓶 撮影:橘蓮二
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すべて見る7月20日(木) 有楽町朝日ホールにて『桂二葉チャレンジ!! 最終章』が開催された。
『桂二葉チャレンジ』は演芸写真家・橘蓮二がプロデュースする公演で、桂二葉が落語界を代表する師匠に挑戦する企画。最終回となる今回は、二葉さん憧れの師匠・笑福亭鶴瓶がゲストとして登場した。
橘蓮二プロデュースの会ではおなじみの鈴々舎美馬さんが開口一番を務め会場を暖めたところで、一席目に二葉さんが登場。落語家になろうと思ったきっかけが鶴瓶師匠ということで、出待ちや追っかけをしていた過去を赤裸々に告白する一幕も。しかし、入ったのが米朝事務所だったというオチで会場は笑いに包まれた。
口演したのは、道に迷った男とその道中にあった茶店の老婆のやり取りが可笑しい『幽霊の辻』。はめものによる演出もあり、怪談噺の雰囲気も併せ持つ創作落語だ。老婆が道案内の度に語る不気味な話ももちろんだが、二葉さんが演じる恐怖感を植え付けられた男の描写にたびたび笑いが起こった。
続いて鶴瓶師匠が登場。高座に上がるやいなや「今でも目合してくれへん」と呟くなど、さっそく二葉さんの話題に。二葉さんがこの日明かした、学生時代に鶴瓶師匠の家にまで行っていたことは、今日初めて聞いたと驚いていた。そして話は『二葉チャレンジ』について。
「なんで戦わなアカンの?」
その一言で大爆笑をさらい、早くも鶴瓶ワールドに会場を引き込む。そして「暑いから大晦日の話をします」と高座にかけたのは『芝浜』。魚屋の主人を上方、妻を江戸の人間とする設定も斬新だったが、鶴瓶師匠が標準語で魚屋の女房を演じていたのが艶っぽくなんとも新鮮だった。
仲入りを挟んで二葉さんがもう一席。出囃子で「かんかんのう」が鳴ると客席がざわめく。口演したのは、落語家・笑福亭鶴瓶の師匠、六代目笑福亭松鶴の十八番であり、鶴瓶師匠も思い入れのある『らくだ』。らくだの兄貴分のドスの聞いたセリフ回しに加え、こき使われた屑屋の酔いっぷりが最高におかしく、笑いと拍手が次々と巻き起こった。
本編を終えると鶴瓶師匠も壇上に上がってのトークコーナーに。時間の都合で途中で終えた『らくだ』のことを早速突っ込まれる二葉さん。同時にいい『らくだ』だったと鶴瓶師匠が褒め、まさかの「負けました」と敗北宣言も飛び出した。二葉さんが、鶴瓶師匠に対して「滑稽噺はやらないんですか?」と尋ねると、自分の中で納得した噺しかやらないと答えた。
そして、話題はこの日発表された11月11日(土) の『二葉チャレンジ!! 凱旋編』や、来年に予定されているシーズン2のことに。鶴瓶師匠は凱旋公演のことは聞いてなかったと驚くと同時に、「なんや、振り回されてるなぁ」と呟く。そして、ここまで対談をしてても相変わらず目を合わせない二葉さんに「オレに男感じてるの?」と一言。終始、憧れの師匠を前に照れている二葉さんの姿にほっこりさせられる空間だった。
全4回行われた全てで満員御礼となり、大盛況のうちに幕を下ろした『二葉チャレンジ』。シーズン2では毎回ネタ下ろしということで、二葉さんの更なるチャレンジに期待の高まる公演となりそうだ。
撮影=橘蓮二
<公演情報>
『二葉チャレンジ!! 凱旋編』
11月11日(土) 兵庫・神戸朝日ホール
開演:19:00
ゲスト:笑福亭鶴瓶
全席指定:4,200円(税込)
チケットはこちら:
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2327016&afid=Q04&tid=b2342025
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