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今まさに円熟期を迎えた名手アンスネスの深化に期待

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コロナ禍を乗り越えたクラシック界がようやく普段の姿に戻りつつある。まもなくやってくる秋本番のコンサートシーズンは、これまでせき止められていた流れが一気に開放されたかのような活況が予想される。海外の名門オーケストラや、名だたるソリストたちの来日公演が予定される中、ピアノファンにとっては絶対に見逃せない公演の1つが、2016年以来7年ぶりの来日公演を行うピアニスト、レイフ・オヴェ・アンスネスだ。

この間全く来日の気配がなかったのかというとそうではない。2019年に予定されていた来日公演は、本人の肘の不調によって中止され、2022年の来日予定は、コロナ禍によって中止という不運な結果の末の7年間の空白だ。それだけに期待感はつのりまくり。50代となって今まさに円熟期を迎えようとしている名手アンスネスが、どのような変化と深化を遂げているのか興味津々だ。

今回の来日公演で披露されるのは、シューベルトのピアノソナタ第14番に、最新アルバムにも刻まれたドヴォルザークの『詩的な音画』、ベートーヴェンのピアノソナタ第8番『悲愴』、ブラームスの7つの幻想曲という、4人の作曲家をテーマにした実に奥深いプログラムだ。

現代最高レベルのテクニックと、強大なダイナミックレンジと緻密なコントロール力を併せ持つアンスネスが、これらの曲目をどのように表現するのかに注目される。

「レイフ・オヴェ・アンスネス ピアノリサイタル」
10月23日(月) 19時開演
東京オペラシティ コンサートホール

■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2344378

曲目
シューベルト:ピアノ・ソナタ第14番 イ短調 D784
ドヴォルザーク:《詩的な音画》 op.85 より
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 op.13 《悲愴》
ブラームス:7つの幻想曲 op.116

レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ) Leif Ove Andsnes, piano

ニューヨーク・タイムズはアンスネスを「威厳ある優美さ、力強さ、洞察力を有するピアニスト」と評し、ウォール・ストリート・ジャーナルは「同世代で最も才能ある音楽家の一人」と評した。彼はその強力なテクニックと綿密な解釈で国際的な名声を 獲得。世界最高クラスのホールでリサイタルを行い、一流オーケストラと共演している。熱心な室内楽奏者でもあり、ローゼンタール室内楽音楽祭の創設者として監督を務めるほか、リソール室内楽音楽祭の共同監督を20年近く務めた。2013年7月にはグラモフォン誌の「殿堂入り」を果たし、ジュリアード音楽院とノルウェーのベルゲン大学より名誉博士号を 授与された。
2022/23のシーズンは、ソニー・クラシカルより『ドヴォルザーク:詩的な音画集』をリリース、同曲をヨーロッパと北アメリカで披露する。クリーヴランド管とはドヴュッシーの《幻想曲》を、定評のあるグリーグの協奏曲をライプツィヒ・ゲヴァントハウス 管、NDRエルプ・フィル、ロンドン・フィルと、ラフマニノフの協奏曲第3番をオスロ・フィルやロイヤル・スコティッシュ管などと共演するほか、マティアス・ゲルネと歌曲リサイタルを予定している。
大成功を収めた「ベートーヴェン・ジャーニー」に続くプロジェクト、「モーツァルト・モメンタム 1785/86」をマーラー・チェンバー・オーケストラと開始、ピアノ協奏曲第20番から第24番を中心としたプログラムを世界各国で演奏したほか、同時に進められた録音は2022年のグラモフォン賞特別功労賞を受賞している。ソニー・クラシカルと独占的にレコーディングを行って いるほか、EMIクラシックスから30枚以上のディスクをリリース。グラミー賞には11回ノミネートされ、グラモフォン賞6回を含む多くの国際的な賞を受賞している。またノルウェー王国聖オラフ勲章コマンダーほか、数々の栄誉に輝いている。
1970年ノルウェーのカルメイ生まれ。ベルゲン音楽院のチェコ人教授イルジ・フリンカに学び、ベルギー人ピアノ教師ジャック・ドゥ・ティエージからも貴重なアドバイスを受けた。現在はパートナーと3人の子供とともにベルゲン在住。