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WOWOWオンデマンド特集 語り尽くしたいプレイリスト ~2023年、夏。~

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映画やドラマ、音楽からお笑い、スポーツまで、さまざまなエンターテイメントを手軽に楽しむことができるWOWOWオンデマンド。その無数のコンテンツの中から、意外な切り口の作品群や、“語りたいほど好きな何か”を持つ人のおすすめ作品をプレイリスト化したコーナーが展開中。その中で、「ぴあ」の水先案内人で、“スリル&サプライズ作品の専門家”高橋諭治さんがセレクトした「衝撃展開に慄いた5作品」がピックアップされています。ここでは、その5作品の魅力を掘り下げて解説ご紹介。珠玉の5作品や、その他の多彩なプレイリストもチェックして、WOWOWオンデマンドで新たな作品と出会ってみては?

スリル&サプライズ作品の専門家
高橋諭治が語り尽くす衝撃展開に惚れ込んだ5作品!

『連続ドラマW 贖罪』

とある地方の町。都会から引っ越してきた小学4年生の美少女エミリが、学校の体育館で何者かに殺害された。その直前までエミリと一緒に遊んでいた同級生の紗英、真紀、晶子、由佳の4人は、エミリを連れ去った犯人の男を目撃していたが、警察に聞かれても男の顔を思い出すことができない。やがて事件が解決されないまま15年の時が流れ、トラウマを抱えてそれぞれの人生を送っていた4人は、不幸の連鎖に見舞われていく……。

重い十字架を背負った4人。ことごとく人生を狂わされていく。どうすれば贖罪を果たせる?

全5話で構成されるこのドラマの大きな特徴は、毎回主人公が変わることだ。例えば第1話「フランス人形」では、エミリ殺害事件当日の様子がプロローグとして映像化されたのち、紗英(蒼井優)の15年後の姿が描かれる。事件の影響で男性恐怖症になっていた紗英は、ある青年からの思いがけないプロポーズを受けて結婚。ところが同居生活を始めて間もなく青年の異常な性癖が発覚し、紗英は絶望のどん底に突き落とされていく。そして第2話「PTA臨時総会」で小学校教師になった真紀(小池栄子)、第3話「くまの兄妹」で引きこもり生活を送る晶子(安藤サクラ)、第4話「とつきとおか」でフラワーショップを開店した由佳(池脇千鶴)の身にも悲劇的な出来事が降りかかる。

15年前、エミリの死にショックを受けた4人は、事件の後、エミリの母親である麻子(小泉今日子)に呼び出され、ある言葉を投げつけられていた。「私はあなたたちを絶対に許さない。何としても犯人を見つけなさい。でなければ、私が納得できるような償いをしなさい」。もちろん少女たちはエミリ殺しの加害者ではない。むしろ巻き添えになって心に傷を負った被害者というべき立場なのだが、麻子の恐ろしい言葉によって重い十字架を背負った4人は、ことごとく人生を狂わされていく。エミリはもう還ってこない。それなのに私は、どうすれば贖罪を果たすことができるのか、と。

そんな呪いにかけられたような女性たちの悲惨な運命を、黒沢清監督は実力派女優たちの持ち味を引き出しながら、サイコスリラー、心霊ホラー、はたまたブラックコメディなどの多様なジャンルのテイストを織り交ぜて描き上げた。『叫』『トウキョウソナタ』ほか数多くの作品でタッグを組んだ名手、芦澤明子の撮影による彩度を抑えた映像は、怪しい光と闇の揺らぎを湛え、終始観る者の心をざわつかせる。前述した“贖罪”という深遠なテーマ、理不尽なまでに過激なストーリー展開、先鋭的なビジュアルが渾然一体になった本作は、地上波のテレビドラマでは決してお目にかかれない衝撃作となった。いわゆるイヤミス系小説の映像化作品としても、比類なき出来ばえである。

そして最終の第5話では、それまで4人の償いを見届けてきた麻子が、ついにエミリ殺しの犯人と対峙する。麻子が果たすべき贖罪とは、復讐か、それとも自らの破滅か。WOWOWでの放送後に再編集を施した「インターナショナル版」が作られ、海外の著名映画祭にも出品された“破格”の傑作ドラマをぜひご覧あれ。

『予兆 散歩する侵略者』

(C) 2017「散歩する侵略者」スピンオフ プロジェクト パートナーズ
(C) 2017「散歩する侵略者」スピンオフ プロジェクト パートナーズ

得体の知れない極限状況に引きずり込まれていく人間の様相

黒沢清監督が劇団イキウメの同名舞台劇を映画化した『散歩する侵略者』。本作はそのアナザーストーリーとして製作されたWOWOWのオリジナルドラマだ。人間の“概念”を奪う異星人による地球侵略。その大まかな設定は両作品に共通しているが、テイストはまったく異なっている。劇場版はアクション、ユーモアを自由奔放に盛り込んだSF大作だったが、黒沢監督が『リング』の高橋洋と共同で脚本を執筆したこのWOWOW版では、よりミニマルな世界観で“静かなる侵略”の恐怖を追求。工場勤めの女性とその夫が、外科医に成りすました侵略者(東出昌大の怪演!)に脅かされ、得体の知れない極限状況に引きずり込まれていく様を映し出す。画面のあちこちに出現する謎の白い光などの怪現象が不穏なムードを醸し出し、ついには世界終末の“予兆”さえ観る者に感じさせる映像世界の濃密さ。いわゆるスピンオフ企画でありながら、独立した作品としても鑑賞できる一作だ。

『連続ドラマW 東野圭吾「さまよう刃」』

複雑な問題提起をはらむ物語を、切れ味鋭い演出力で映像化

2009年に寺尾聰主演で映画化され、後に韓国でリメイクされた東野圭吾のベストセラー小説を、WOWOW開局30周年記念作品としてドラマ化。ある日突然、少年犯罪の被害者遺族となったサラリーマンの主人公、長峰を竹野内豊が演じる。先行して作られた2本の映画版との違いは、全6話のTVシリーズという枠組みを生かした群像劇になっていること。ひとり娘の命を奪った犯人への復讐を果たそうとする長峰の軌跡を中心軸に据えながら、彼とめぐり合うペンション経営者の女性、スクープを狙う週刊誌記者、事件を担当する刑事らの人間模様を重厚なタッチで描く。さらに本作の監督を務めたのは、異色の犯罪映画『さがす』やディズニープラスの『ガンニバル』で話題を呼んだ俊英、片山慎三。法の矛盾や罪の重さといった複雑な問題提起をはらむ物語を、ダイナミックかつ切れ味鋭い演出力で映像化した。とりわけ主要登場人物が一堂に会すクライマックスの群衆アクションは圧巻の迫力!

『彼女が消えた浜辺』

(C) All rights reserved
(C) All rights reserved

奇妙な味わいのスリル&ユーモアに満ちた“もうひとりの自分”映画

カンヌ国際映画祭の常連で、『別離』『セールスマン』では米アカデミー賞外国語映画賞を受賞したアスガー・ファルハディ監督は、新作を発表するごとに世界的な注目を集めるイランの名匠だ。ファルハディの出世作というべき本作は、首都テヘランから海辺の避暑地にやってきた3組の家族が織りなす物語。メンバーのひとりであるセピデーに誘われて旅行に参加した若い女性エリが、何の前触れもなく行方不明になってしまう。その直前、浜辺にいたエリは溺死したのか、それとも黙って帰路に着いたのか。さまざまな疑問や憶測が飛び交う会話劇を通して、イランの社会事情に束縛される女性の現実、人間関係の曖昧さといったテーマが浮き彫りになっていく。ミケランジェロ・アントニオーニの名作『情事』を彷彿とさせる“人間失踪”というモチーフをサスペンスフルなヒューマンミステリーに結実させ、観る者の想像力をかき立ててやまないファルハディの語り口が絶品!

『デュアル』

(C) 2021 Dual Productions, LLC All Rights Reserved.
(C) 2021 Dual Productions, LLC All Rights Reserved.

“人間失踪”というモチーフをサスペンスフルなヒューマンミステリーに結実!

もうひとりの自分=“ドッペルゲンガー”という題材は、古くからホラー映画の怪奇現象として描かれてきたが、現実世界における遺伝子技術の進化に伴って変容を遂げてきた。精巧なる複製、すなわちクローンの登場である。本作の主人公は、難病で余命わずかと宣告された平凡な女性サラ。“リプレイスメント”と呼ばれるクローンをこの世に遺すことを決めた彼女は、思わぬ事態に直面する。奇跡的に病気が全快したため、法律に従ってクローンとの決闘裁判に臨むはめになったのだ! 生き残るのはオリジナルか、それともクローンか。しかし本作が焦点を当てるのは、両者のバトルそのものではない。シュールなまでに不条理な状況に陥った主人公が、心身の鍛練に励みつつ、迷走する自らの人生と格闘する姿を描出。これほど斬新で、奇妙な味わいのスリル&ユーモアに満ちた“もうひとりの自分”映画は観たことがない。ライリー・ステアンズ(監督、脚本)という新たな才能を、ぜひ発見してほしい。

WOWOWオンデマンドではその他にもたくさんの
プレイリストを展開中!

<プレイリスト例>
★夏の数だけ物語がある 語り尽くしたい珠玉のサマープレイリスト
 →映画『君の名前で僕を呼んで』『1999年の夏休み』ほか

★イントロだけで爆上がり!劇中キラーチューンを語り尽くしたいプレイリスト
 →アニメ映画『タッチ』三部作、アニメ『【推しの子】』ほか

★“カタルシス”とは正にこのこと! 語り尽くしたい大逆転劇プレイリスト
 →『連続ドラマW 空飛ぶタイヤ』、『UEFAチャンピオンズリーグ』2004-05シーズン決勝ミランVSリヴァプールほか

★そう来たか!? 意外な展開を語り尽くしたいプレイリスト
 →映画『メメント』『ゲット・アウト』『カメラを止めるな!』ほか

★映画大好き広告漫画クリエイター・アーノルズはせがわが語り尽くす、新旧!笑って!ビビッて!考える!な映画5選(順次配信予定)
 →『手紙は憶えている』『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』ほか

★映画担当スタッフ3名が語り尽くす、スターが魅せるアクション作品プレイリスト
 →『ブラザーフッド』『ジョン・ウィック』ほか

WOWOWオンデマンド夏の特別企画
語りつくしたいプレイリスト ~2023年、夏~

展開期間:2023年8月11日(金・祝)10:00~8月20日(日)23:59