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美術団体「春陽会」第1回展の出品作を中心にこれまでの歴史を展観『春陽会誕生100年 それぞれの闘い』9月16日より開催

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岡鹿之助《山麓》1957年、京都国立近代美術館

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東京ステーションギャラリーでは、2023年9月16日(土)より『春陽会誕生100年 それぞれの闘い』が開催される。現在も活発に活動を続ける美術団体「春陽会」の誕生100年を記念して、注目すべき第1回展からの出品作を中心に、さまざまな作品を紹介する展覧会だ。

1923年に第1回展が行われた「春陽会」は、当時民間最大の美術団体だった日本美術院を脱退した梅原龍三郎や小杉未醒(放菴)らを中心に、岸田劉生や木村荘八ら新進気鋭の画家たちを加えて結成された。特定の芸術主義を目指すのではなく、メンバーそれぞれの個性を尊重する「各人主義」を唱え、版画や水墨画、挿絵の原画なども発表した。そうした作品の中には、早くから、自らの内面にある風土(土着)的なもの、また日本的ないしは東洋的なものを表現する傾向があったという。

たとえば設立から第3回展まで春陽会に所属した岸田劉生。1915年に立ち上げた「草土社」で「内なる美」を探求した彼は、やがて「東洋の美」に目覚め、春陽会設立の頃には日本美術のなかにひそむデロリとした「卑近美」を発見する。同展ではそんな彼の、三味線を弾く麗子像や、寒山拾得図など11点を紹介。彼が見出した「東洋の美」を堪能することができるだろう。

また《パンの会》など12件の代表作がそろう木村荘八や、第1回展から春陽会の顔として活躍し、インパクトのある作風で強い存在感を放つ中川一政、また細かい筆触を駆使した風景画や静物画などが知られる岡鹿之助などの作品も見逃せない。

その他にも河野通勢、三岸好太郎、硲伊之助、長谷川潔ら、日本近代美術を彩った豪華なメンバーの作品が多数紹介される。かつては、帝国美術院、二科会に拮抗する第三の洋画団体と目された春陽会。そこで切瑳琢磨した画家たちの活気はもちろん、大正から昭和前期にかけての美術界の雰囲気もともに楽しみたい。

<開催情報>
『春陽会誕生100年 それぞれの闘い 岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ』

会期:2023年9月16日(土)〜11月12日(日) ※会期中展示替えあり
会場:東京ステーションギャラリー
時間:10:00~18:00、金曜は20:00まで(入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜(9月18日、10月9日、11月6日は開館)、9月19日(火)、10月10日(火)
料金:一般1,300円、大高1,100円
公式サイト:
https://www.ejrcf.or.jp/gallery

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