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リズムで溢れるステージ! 人生を変える、元気になれる、それが『STOMP』

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インタビュー

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『STOMP』来日公演キャスト/パフォーマー   撮影:taro

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バケツやブラシ、タイヤ、ショッピングカートなど、身の回りのものが楽器になる! 伝説の『STOMP』が13年ぶりの来日公演を果たす。開幕に先駆け、テレビ出演などのために少し早く来日した5名のキャスト、唯一の日本人ストンパー櫻井多美衣、ジェイミー・ウェルチ、ジョン・ギャビン、ジャスミン・ジョイナー、アラン・アスンシオンが、作品の魅力やエピソードを語ってくれた。

――皆さん、『STOMP』に参加して、ストンバーになろうと思った理由、経緯は?

ジョン・ギャビン  撮影:taro

ジョン 僕はニューヨーク大学でドラムを学び、ドラマーとして活動してきました。この作品は、人が生きているリズムを象徴しているように思います。人間の脈はもちろん、社会や文化が脈打つリズム感も表しています。演っていると生きている実感が湧く、それがとても楽しくて! 好きな道具はブラシ、そして小さなマッチ。たくさんの道具が吊られているセクションで、あれこれガンガン鳴らすのも大好きです。

ジェイミー・ウェルチ  撮影:taro

ジェイミー イギリス出身です。子供の頃からバンドでドラムを演奏し、同時に有名ミュージカルにも出演していました。10歳で初めて『STOMP』を観て、どうやってやってるんだろう? 自分もやりたい! ってずーっと思い続けて。イギリスで大学に入る際、音楽とミュージカル、どちらを専攻するかに悩み、結局、音楽を選び、ドラムを学びました。卒業後に『STOMP』に参加することになり、演劇で音楽をやるという、それまで自分が歩んできたものがひとつに集約されたようで、これは自分がやるべきものだと運命を感じました。ちなみに一番好きなミュージカルは『レ・ミゼラブル』、名作です!

アラン・アスンシオン  撮影:taro

アラン 僕は2007年から『STOMP』に参加しています。元々ドラムをやっていて、ニューヨークに住んでいた時にたまたま『STOMP』を観る機会があったんです。シンプルでわかりやすい作品でありながら、大きな感動があることが刺さりました。それまで誰もやったことがない形でリズムを刻むこと、また照明や構成などの演出にも感動。ドラマー、ダンサー、俳優が魅了されるものが全て詰まっている作品、自分のやりたいことはここにあると思いました。15年も続けている理由は、パフォーマンスをしていると本当に楽しくて、毎回違うから飽きない。お客さんもキャストも入れ替わり、常に新鮮です。仕事と思えないくらい楽しいから、あっという間に過ぎました。

ジャスミン・ジョイナー  撮影:taro

ジャスミン 私は特に『STOMP』を目指していたわけではありませんでした。大学を出て初めて受けたオーディションが『STOMP』で、それが最後のオーディションになった形です。私はダンサーで、それまで楽器を叩いたことがなかったので、新しい挑戦でもあり、勉強すべきことがたくさんありました。ただダンサーとして、ジャズ、タップ、アフリカンといろいろなリズムを培ってきたので、吸収は速かったです。それでも簡単ではありませんでしたね。手足を動かしてリズムを表現することは慣れていたけど、手に物を持ってリズムを鳴らすことに慣れていなくて。右利きなのでどうしても左手が遅れてしまい、苦労しました。周りの人たちがたくさん助けてくれましたね。カンパニーは家族みたいに雰囲気が良く、みんなと一緒にいるのも楽しいです。

櫻井多美衣  撮影:taro

櫻井 私はタップダンサーで、高校入学と同時にニューヨークへ。現地のタップダンスの先生や先輩が『STOMP』のキャストとして活躍されていたので、観に行く機会がありました。タップダンサーでも『STOMP』ができるんだ! と感動して、私もこれをやりたい! と何回も観劇し、少しずつ覚えました。18歳で初めてオーディションを受けて、ようやく受かったのが4回目、26歳の時。今こうして楽しんでいます。日本人としてニューヨークのステージに立つこと自体、光栄に思っていました。今回、凱旋公演として日本でパフォーマンスする、素晴らしい機会をいただいたと感謝しています。大きなドラムやバケツを力一杯叩いている姿や、自分より大きなショッピングカートを持ち上げるさまを見ていただき、身長が低くても、日本人でもできるんだ! とエネルギーをシェアしたい。私が受けた感動を皆さんに伝えたいです。

キャラクター同士の関係性やスポットライトが当たっていない人たちなど、観るたびに発見がある

――『STOMP』の魅力、そして絶対に見逃さないで! というポイントを教えてください。

ジョン 誰もが予測していない面白さに出会えます。ステージに登場する8名、どのキャラクターもユーモアたっぷりなので、楽しみにしてください。

アラン 8名それぞれ違うキャラクターで、そのキャラクター同士の関係性を見るのも楽しいと思います。ジョンが言うように、『STOMP』ってこんなこともやるのか! と言う意外性もありますよ。

ジェイミー 最後のほうで、スポットライトが舞台のあちらこちらに当たる場面があります。誰かが何かをやっていると思ったら、上の方でも何かやってて、ライトがパーッと速く動いていきます。一つひとつお見逃しなく!

ジャスミン 音が大きくて盛り上がりますよ。音楽としてのメロディーも流れて、すごく楽しめると思います。

櫻井 ソロのハイライト部分は、カッコよかったり、面白かったりと、自分たちで考えて表現しています。それに対する他のキャストの反応、スポットライトが当たっていない人たちの様子も見ていただけたら、さらに関係性が見えてきて面白いかと。毎日違って、こんなことがここで起きていたんだ! という発見もいっぱい。何回観ても面白いです。

左から)ジャスミン・ジョイナー、ジェイミー・ウェルチ、櫻井多美衣、ジョン・ギャビン、アラン・アスンシオン  撮影:taro

――毎回、違うのは、ライブの醍醐味ですね。ステージでの面白いハプニングや印象的だったことはありますか。

アラン 小道具が壊れたりはしょっちゅう。

ジョン その日に着る衣裳は自分たちで選ぶのですが、僕は違うものを着るとショーでの感覚も変わる気がします。例えば帽子をかぶるだけで、空間の感じ方が違うような、そんな毎日のちょっとした変化があります。即興の部分では、自分がこうしたら、あるいはしなかったら相手はどんな反応をするだろう? と、そんなキャスト同士の交流を楽しむことも。その日その場のノリがあって、毎回違う感じになりますね。

櫻井 29年間のロングランを経て、今年1月にクローズしたニューヨーク最後のステージは強烈に残っています。ステージに立った瞬間、客席を見渡すとストンパーの先輩たちが大勢観にきていて、ものすごく感動しました。その光景は忘れられません。

撮影:taro

ジェイミー 僕はよく怪我することで知られていて。オーストリアの公演で、ゴミ箱の蓋が自分の顔にガーンと当たったんです。でもそのショーには影響がなく、終わってから病院で治療してもらいました。結構強い当たりだったので脳震盪を起こすかもしれないと言われましたが、大丈夫だなって。次の回、ステージに出たら少しめまいがして、それでもそのまま続けていたら気を失ったようで。気がついた瞬間、まだショーの途中だから出なきゃ! と走ってステージに行ったのですが、舞台監督が止めてくれました。実はその日、たまたま別のキャストが観客の中にいて、僕が出番なのに出てこないことに気づき、急遽バックステージに来て、着替えて出てくれたんです。本当に助かりました。僕はそのまま病院送りになりましたけど。

ジャスミン 私にとって一番印象的だったのは、『STOMP』25周年記念公演です。まだ自分が参加して1年目の新人の時、歴代の先輩キャストがパフォーマンスをしました。学ぶことが多く、良い経験になりました。

どの世代の人も楽しめる、体験するショー

――櫻井さん以外、初来日とのこと。渋谷の街の印象を教えてください。

ジョン 近代的で新しくて綺麗、いきいきとしている印象です。

ジェイミー 劇場の窓から渋谷の街を見ましたが、色とりどりで大勢の人が歩き、高い建物もたくさん、見るべきものだらけですね。この後、渋谷の街を歩くことが楽しみです。

アラン 整然としていて清潔、人々もきちんとしている印象です。劇場が渋谷にあることが嬉しいですし、皆さんがすごくフレンドリーに接してくださるのが素敵です。

ジャスミン すごく清潔で綺麗、近代的な街ですね。私が生まれ育ったニューヨークを思い出します。

櫻井 去年の秋以来の来日です。渋谷は前に来た時、工事中が多かったのですが、ずいぶん綺麗になりましたね。

――最後に、日本の皆さんへのメッセージをお願いします。

撮影:taro

ジョン こんなキャッチコピーがあるんですよ。#IF you haven’t seen STOMP, GO!(まだ『STOMP』を観ていないなら、行きなさい!)

ジャスミン どんな世代の人でも楽しめるショーになっているからおすすめです。私の6歳の弟も、85歳のおばあちゃんも、すごく楽しいと言ってくれました。

ジョン リズムをいっぱい感じることで元気を満たせます。コメディーの要素もあって、観劇後はマラソンを走り終えた感覚になるかもしれません。満足感があり、いきいきした作品、絶対元気になれます。

ジェイミー 『STOMP』はこれまでのショーとは全く違います。また以前観たことがある方も、また違うパフォーマンスやキャストになっているので、楽しみにしてください。観るかどうか迷っている人は、迫力ある音がガンガン鳴って、汗びっしょり、そしてセクシーさもある作品ですので、ぜひ来てください。

アレン ジェイミーが言った「セクシー」とは僕のこと(笑)。『STOMP』はただ観るだけのショーではなく、体験していただくショーでもあります。人生が変わる、明日からの日々が変わるような体験になるでしょう。観劇後は、手を叩きたくなったり、日常の音にリズムを感じられる、そんな変化が生活に生まれるはず。楽しみにしてください。

櫻井 コンサートとして、あるいはコメディーとして、音楽が好きな方、お笑いが好きな方、演劇が好きな方、老若男女誰もが楽しめる要素がたくさん詰まっています。何回観ても飽きることがないので、何回でも足をお運びいただけると嬉しいです。大声で笑って、思う存分盛り上がってください!

取材・文:三浦真紀 撮影:taro

<公演情報>
『STOMP ストンプ』

2023年8月16日(水)~27日(日)
会場:東京・東急シアターオーブ

出演:STOMP ストンプカンパニー

チケット情報
https://w.pia.jp/t/stomp/

公式サイト
https://stompjapan.jp/

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