アイヌの歴史と少女の生涯描く映画「カムイのうた」がコミック化、場面写真も到着
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映画「カムイのうた」場面写真
アイヌ民族の歴史を描く映画「カムイのうた」をもとにしたコミックが、9月6日に発売決定。また、映画の場面写真が到着した。
吉田美月喜が主演を務める映画「カムイのうた」。アイヌが口伝えで伝承してきた叙事詩・ユーカラを日本語に翻訳し「アイヌ神謡集」として後世に残した実在の人物・知里幸恵をモデルに、彼女の壮絶な生涯が映し出される。吉田は知里をモデルにした北里テルを演じ、「ぼくらの七日間戦争」の菅原浩志が監督を務めた。
コミックのマンガ担当・なかはらかぜは「主人公のテルは、自分がアイヌであることに誇りを持ち、その文化や風習を伝えるために生まれてきた少女です。でも、そこには揺れ動く健気な心があり、テルを支える家族や友だち、そして愛するヒサシを描くことによってその少女らしい心もデッサンしたいと思いました」とコメントしている。このたび公開されたカットでは、アイヌに伝わる楽器・ムックリをテルが演奏している姿が切り取られた。
「カムイのうた」は11月に北海道で先行公開。
なかはらかぜ コメント
主人公のテルは、自分がアイヌであることに誇りを持ち、その文化や風習を伝えるために生まれてきた少女です。でも、そこには揺れ動く健気な心があり、テルを支える家族や友だち、そして愛するヒサシを描くことによってその少女らしい心もデッサンしたいと思いました。兼田先生との出会いによって、ユカラをアイヌの言葉で残すことで、否応なしにテルの運命曲線は大きく変化していきます。常にテルを支えるカムイの姿もボクなりのカタチで描いています。モデルとなった知里幸恵さんを想う時、シサム(和人)によるアイヌのみなさんの生活が、急速に変貌していくことへの怒りと悲しみが幸恵さんの心を締めつけたことでしょう。テルに託して描いた幸恵さんのその愁が、漫画から伝われば大変嬉しく思います。
※「ユーカラ」「ユカラ」の「ラ」は小文字が正式表記
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