ウィリアム・フリードキンを追悼、「恐怖の報酬」完全版がブーストサウンドで再上映
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「恐怖の報酬(オリジナル完全版)」チラシ表
ウィリアム・フリードキンが監督を務めた「恐怖の報酬(オリジナル完全版)」が9月15日から20日まで東京・シネマート新宿で再上映される。
今回の企画は、アメリカ現地時間8月7日にフリードキンが87歳で死去したことを受けたもの。「恐怖の報酬」は、アンリ=ジョルジュ・クルーゾーが1953年に発表した同名映画をリメイクした作品だ。劇中では、祖国を追われ南米に流れてきた4人の犯罪者が、1万ドルという報酬と引き換えにわずかな衝撃でも大爆発を起こす消火用ニトログリセリンの運搬を引き受ける。
ユニバーサル・ピクチャーズとパラマウント・ピクチャーズの共同出資という形で、2000万ドル(現在の100億円相当)をかけて製作されたフリードキン版「恐怖の報酬」。3大陸5カ国でロケを行い、2年を超える製作期間を費やすも、日本をはじめ北米以外では、フリードキンに無断で約30分がカットされた92分の短縮版が配給されてしまう。さらには共同出資が原因で権利者不明状態に陥り、長きにわたって世界的に上映不可に。フリードキンは、2011年に自らユニバーサルとパラマウントを相手に訴訟を起こし映画の権利者を特定。2013年に121分となるオリジナル完全版がヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され、2018年に日本に再上陸した。
今回は2018年の上映の際にはシネマート新宿に存在しなかったブーストサウンドシステムを用いてスクリーンにかけられる。強力な重低音出力と高解像度の音響を楽しむことが可能だ。
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