暗殺部隊の女とターゲットの男による残酷な恋物語、野火明の監督作「女の仕事」公開
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「女の仕事」ビジュアル
野火明が監督を務めた映画「女の仕事」が10月14日より、東京・K's cinema、大阪・シアターセブン、愛知・シネマスコーレで順次公開。特報映像がYouTubeで解禁された。
本作は政府にとって都合の悪い人物はAIに探し出され、暗殺部隊によってひそかに消されてしまう未来の日本を舞台としたラブストーリー。売れないマンガ家・大野は旧日本軍が侵略した海外の女性を犯しては殺す作品を描いて、少数のエログロマンガファンに支持されていた。そんなある日、偶然出会ったチサと恋に落ちる大野。実は暗殺部隊の人間であるチサは、大野を殺すために近付き、本気で恋してしまったのだ。ダブル主演を務める品田誠と長谷川千紗が大野とチサをそれぞれ演じ、チサの暗殺部隊の同僚に辻凪子、マンガ雑誌の編集者に松本卓也、ネット弁慶な社会批判家インフルエンサーにひと:みちゃんが扮した。
品田は「もし撮影当時の自分にこの5年で起こった様々なことを伝えたら、きっと信じないだろうなと思います。目まぐるしく変わりゆく世界を前にしていると『女の仕事』で描かれている世界も決して絵空事ではなく、あり得ない世界ではないと思わされます」と述べ、長谷川は「この映画には5年前の必死に作品に向き合ったみんな、そして世界が焼きついています。眩しく、懐かしく、羨ましく、はがゆく、恥ずかしく、もどかしく5年前のみんなで必死に作ったものが、たくさんの方々の目に触れる機会を頂けて本当に嬉しいです」と伝えた。また野火は「極限の状況で人間は愛を貫くことが出来るのか? 愛とは何か? 観客のみなさまも是非この映画をご覧になり、極限の愛を体験してください」とつづっている。
さらにK's cinema番組担当の家田祐明は「仕事人野火明も、まだまだメジャーに負けない。そして、主演の品田誠、長谷川千紗の儚さに、ひと:みちゃんの無様さに、辻凪子の下品な会話にも乾杯」と、シアターセブン支配人の菅野健太は「自主映画だからこそ描ける表現と物語。野火監督の心意気をしっかりと受け止めたいと思います」と、シネマスコーレ代表の木全純治は「ぼうようとした品川誠と大胆な脱ぎっぷりの長谷川千紗に見所あり」と述懐。映画監督の池島ゆたかは「ヒロインを演じた長谷川千紗の繊細で微妙かつ力強い演技に震えろ!」と推薦コメントを寄せた。
「女の仕事」は10月14日から20日までK's cinema、10月28日から11月3日までシアターセブン、11月18日から11月24日までシネマスコーレでレイトショー上映。
※「女の仕事」はR15+指定作品
品田誠 コメント
もし撮影当時の自分にこの5年で起こった様々なことを伝えたら、きっと信じないだろうなと思います。目まぐるしく変わりゆく世界を前にしていると「女の仕事」で描かれている世界も決して絵空事ではなく、あり得ない世界ではないと思わされます。野火監督の静かに燃える炎の中、極限の状況を長谷川千紗さん、チームの皆さんと走り抜いた撮影期間でした。公開に心から感謝します。
長谷川千紗 コメント
この映画を撮影したのは、2018年の冬でした。この5年間で、私自身も、世界も大きく変化しました。
この映画には5年前の必死に作品に向き合ったみんな、そして世界が焼きついています。眩しく、懐かしく、羨ましく、はがゆく、恥ずかしく、もどかしく5年前のみんなで必死に作ったものが、たくさんの方々の目に触れる機会を頂けて本当に嬉しいです。
野火明 コメント
「女の仕事」はラブストーリーであり、アクション映画です。アクション映画は、アクションを見せるために作るのではなく、人間を見せる事、描くことが一番大事な事だと思い、この映画を作りあげました。極限の状況で人間は愛を貫くことが出来るのか? 愛とは何か? 観客のみなさまも是非この映画をご覧になり、極限の愛を体験してください。
家田祐明(K's cinema番組担当)
90年代の始めに、溢れ出す血まみれの狂騒的世界を無残な美しさで圧倒した野火明監督が帰ってきた。且つてのグロさは影を潜めたものの、エロスもアクションもファンタジックさも兼ね備え、日常の穏やかな世界をジャンプした。メジャーでは女諜報員「リボルバーリリー」のアクションもあれども、インディペンデントでは女必殺仕事人「女の仕事」。仕事人野火明も、まだまだメジャーに負けない。そして、主演の品田誠、長谷川千紗の儚さに、ひと:みちゃんの無様さに、辻凪子の下品な会話にも乾杯。
菅野健太(シアターセブン支配人)コメント
“未来の日本”を舞台に平和ボケに警鐘をならしつつ、“仕事”を通して血が通った人間を描く。自主映画だからこそ描ける表現と物語。野火監督の心意気をしっかりと受け止めたいと思います。
木全純治(シネマスコーレ代表)コメント
エロ漫画家と女殺し屋とのラブストーリーという異色な設定が、妙な共感を呼ぶ野火明監督の意欲作。
ぼうようとした品川誠と大胆な脱ぎっぷりの長谷川千紗に見所あり。
池島ゆたか(映画監督)コメント
「女の仕事」...なんと言っても、このタイトルが秀逸。女の仕事? なんだろう? まさか身体を売る仕事にこんな短絡的なタイトルつけるわけもないし、えっ、何!?と、見るものの想像力を刺激し続ける実にナイスなタイトルではないか! 見たくなったね!(笑) 実のところ、殺し屋を仕事とする女の物語。こうなると、「蟻が空を飛ぶ日」という殺し屋映画の快作を撮った野火監督の得意分野。あとは心して、ヒロインを演じた長谷川千紗の繊細で微妙かつ力強い演技に震えろ!