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湯布院映画祭で「アンダーカレント」初上映、井浦新が真木よう子との共演を振り返る

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左から平石明弘、井浦新。

大分・ゆふいんラックホールで開催された第43回湯布院映画祭にて、本日8月26日に映画「アンダーカレント」の特別試写を実施。上映後のシンポジウムにキャストの井浦新、プロデューサーの平石明弘が登壇した。

豊田徹也によるマンガを今泉力哉が映画化し、真木よう子が主演を務めた本作。家業の銭湯を継いだ主人公のかなえが、突然失踪した夫・関口悟を探しつつ、「働きたい」とやって来た謎の男・堀隆之と奇妙な共同生活を送るさまが描かれる。真木がかなえ、井浦が堀を演じた。

約120人の観客に拍手で迎えられた井浦と平石。製作のきっかけについて平石は「原作マンガ自体が映画のようで、リアルな役者が演じているのが観たいと思った」と述懐する。井浦は真木との共演が「さよなら渓谷」以来だったと言い「そのときはワンシーンだけでお互い出しきる芝居。今回は時間を掛けて一緒に作っていく流れで、芝居を超えて真木よう子がかなえになっていくさまを目の前で見られた。今泉監督のもと真木さんと芝居ができたことは幸せなこと」と撮影を振り返った。

シンポジウムの参加者からは「今泉監督の渾身の作品」「今年のベストテンに入る作品」と絶賛のコメントが伝えられた。原作にはない映画オリジナルのラストシーンに話題が及ぶと、平石は「原作マンガの読後感を大事にしたい、観た人によっては希望の持てるラストシーンにしたかった」と思いを口にする。そのシーンに独特な解釈を披露した参加者に対し、井浦は「面白い」と前置きしたうえで「この作品のテーマでもある『誰かをわかることができるのか』『自分のことをわかることができるのか』というのは簡単なことじゃない。なにかと白黒つけたい世の中だけど、あいまいだから救われることもある。だからいろんな解釈があっていいと思う」と意見を交わした。

最後に平石は「銭湯を舞台にしたこの映画が、温泉地である湯布院で初上映されたことに感慨深いものがあります。またこの地に戻ってきたい」と述べ、イベントを締めくくった。

澤井香織と今泉が脚本を担い、細野晴臣が音楽を手がけた「アンダーカレント」は、10月6日全国でロードショー。大分ではT・ジョイパークプレイス大分、別府ブルーバード劇場にて順次公開される。

(c)豊田徹也/講談社 (c)2023「アンダーカレント」製作委員会