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ポール・ポワレ、シャネル、ディオールらによる約400点の「コスチュームジュエリー」を公開

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ポール・ポワレ 《夜会用マスク、ブレスレット「深海」》 制作:マドレーヌ・パニゾン、 1919年、小瀧千佐子蔵

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20世紀初め、宝石や貴金属といった素材の既成概念から解放され、ガラスやメタル、半貴石といった比較的廉価な素材も取り入れて、衣服との組み合わせやデザイン性を重視してつくられた装身具「コスチュームジュエリー」。ポール・ポワレが始め、シャネルによって広く普及し、アメリカにも伝わったコスチュームジュエリーの展開を日本で初めて包括的に紹介する展覧会が、東京・港区のパナソニック汐留美術館で、10月7日(土)から12月17日(日)まで開催される。

同展の魅力のひとつは、発祥の地であるヨーロッパのオートクチュールのメゾンと、そうした一流ブランドから依頼を受けたジュエリー工房の職人や工芸家たちが協力して生み出した精緻な作品が並ぶことだ。大胆さや繊細さ、豪奢さや可憐さ、新しさや古典回帰など、個々の服飾デザイナーが求める多様な方向性を示すデザインを美しく実現化できたのは、優れた技術をもつ工房とのコラボレーションによるところが大きいのだという。

スキャパレッリやディオールといったメゾンのデザイナーのほか、工房での制作の担い手たちにも注目する同展では、ヴェネチアのガラスビーズを好んで使ったリダ・コッポラや、優れた鋳造技術で小さな彫刻のような詩的な作品を生み出したリーン・ヴォートランなど、斬新な造形力をもつ工房のデザイナーたちにも光があてられている。

パリのファッションの影響を受けてアメリカにも伝わったコスチュームジュエリーの魅力は、1940年代以降には、ハリウッド映画に登場する女優たちを範としたアメリカの女性たちの間にも広まることになる。第二次世界大戦時にユダヤ系の腕の良い職人たちが渡米したことも影響し、優れたデザインや表現が生まれると同時に、比較的安価な作例がマスプロダクション化したのもまた、アメリカのコスチュームジュエリーの展開の特徴だという。

国内随一のコレクションである「小瀧千佐子コレクション」から選りすぐった作品約400点を一堂に展観する同展は、各デザイナーが様々な素材を自由に扱うことで生み出した多様な様式美を間近で堪能できる貴重な機会だ。展示・照明設備や技術が特に優れた同館で見るジュエリーは、格別な輝きを放つに違いない。

<開催情報>
『開館20周年記念展 コスチュームジュエリー 美の変革者たち シャネル、スキャパレッリ、ディオール 小瀧千佐子コレクションより』

会期:2023年10月7日(土)~12月17日(日)
会場:パナソニック汐留美術館
時間:10:00~18:00、11月10日(金)、12月1日(金)、12月15日(金)、12月16日(土)は20:00まで(入場は閉館30分前まで)
休館日:水曜(12月13日は開館)
料金:一般1,200円、65歳以上1,100円、大高700円
公式サイト:
https://panasonic.co.jp/ew/museum/

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