山田太一「異人たちとの夏」が海外で新たに映画化、「異人たち」2024年春に公開
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「異人たち」ティザービジュアル
脚本家・作家の山田太一が山本周五郎賞を受賞した小説「異人たちとの夏」を、「さざなみ」「荒野にて」で知られるアンドリュー・ヘイが新たに映画化。イギリスを舞台にした「All of Us Strangers」が「異人たち」の邦題で2024年春に公開される。配給はウォルト・ディズニー・ジャパンが担当。
原作「異人たちとの夏」は、妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオライターが、幼い頃に死別したはずの父母と出会う家族劇。1988年には大林宣彦の手によって映画化され、風間杜夫、名取裕子、片岡鶴太郎、秋吉久美子が出演した。原作は2003年に英訳され海外でも刊行されている。
「異人たち」の舞台は、夜になると人の気配が遠のくロンドンのタワーマンション。脚本家アダムのありふれた日常は、同じマンションに住む謎めいた住人ハリーと出会ったことで変化する。ハリーとの関係が深まるに従って、アダムは遠い子供の頃の世界に引き戻され、12歳のときに交通事故で亡くなったはずの両親が目の前に現れる。アダムは想像もしなかった再会に固く閉ざしていた心が解きほぐされ、安らぎの時間を過ごすが、その先には思いもしない世界が広がっていた。
アダム役で主演を務めたのは、「1917 命をかけた伝令」やドラマ「Fleabag フリーバッグ」で知られるアンドリュー・スコット。「aftersun/アフターサン」のポール・メスカルがハリー、「リトル・ダンサー」のジェイミー・ベルとNetflixシリーズ「ザ・クラウン」のクレア・フォイがアダムの両親を演じている。
映画はアメリカのテルライド映画祭で現地時間8月31日にワールドプレミア。海外メディアでは「スコットとメスカルのセクシャルな化学反応」(The Hollywood Reporter)、「時代を超えた、魂を揺さぶる愛の讃歌」(IndieWire)と絶賛された。
※記事初出時、人名に一部誤りがありました。お詫びして訂正します
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