特別展『やまと絵』10月11日より開催 国宝《鳥獣戯画》、《平治物語絵巻》など「日本美術の教科書」と呼ぶに相応しい豪華な作品がずらり
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国宝《平治物語絵巻 六波羅行幸巻》(部分) 鎌倉時代・13世紀 東京国立博物館蔵 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)
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すべて見る2023年10月11日(水)より、東京国立博物館 平成館では、特別展『やまと絵 -受け継がれる王朝の美-』が開催される。教科書や美術全集で見たお馴染みの作品がズラリと並ぶ同展は、総件数約240件のうち、なんと7割以上が国宝・重要文化財。まさに日本美術の王道を目の当たりにできる展覧会といえるだろう。
平安時代前期、中国由来の唐絵に対し、日本の風景や人物を絵として成立したやまと絵は、王朝貴族の美意識を受け継ぎながらも、常に革新的に発展した。その流れをたどる同展では、現存最古のやまと絵屛風である《山水屛風》に合戦絵巻の代表的名品《平治物語絵巻》、時宗の祖・一遍の事跡を描いた伝記絵巻《一遍聖絵》、室町時代の屏風絵の傑作《日月四季山水図屛風》(すべて国宝)、……と、日本美術を代表する名品が目白押し。古代や中世のさまざまな要素を集約し、移ろう季節の中にまぶしく輝く浜辺の風景を描いた重要文化財《浜松図屛風》も必見だ。
会期中に展示替えがあるので、お目当ての作品があれば、ぜひホームページで展示期間を確認してから来館することをオススメするが、日本絵巻史上の最高傑作として名高い四大絵巻(《源氏物語絵巻》《信貴山縁起絵巻》《伴大納言絵巻》《鳥獣戯画》)は10月11日(水)~22日(日)、神護寺に伝わるほぼ等身大の巨大人物画・神護寺三像(《伝源頼朝像》《伝平重盛像》《伝藤原光能像》)は10月24日(火)~11月5日(日)、さらに貴族たちの祈りと高い美意識が詰まった三大装飾経(《久能寺経》《平家納経》《慈光寺経》)(以上すべて国宝)は11月7日(火)~12月3日(日)にすべてが揃いで集結する。
また豪華な料紙に和歌と漢詩が書かれた国宝《和漢朗詠集 巻下(太田切)》や、和歌の世界を象徴的にあらわした重要文化財《砧蒔絵硯箱》など、書蹟や工芸作品なども紹介。同時代のさまざまなジャンルの作品のなかに、やまと絵と共通する美意識を見つけることができるだろう。
<開催情報>
特別展『やまと絵 -受け継がれる王朝の美-』
会期:2023年10月11日(水)~12月3日(日) ※会期中展示替えあり
会場:東京国立博物館 平成館)
時間:9:30~17:30、金土は20:00 ※入場は閉館60分前まで
休館日:月曜(11月27日は平成館のみ開館)
料金:一般2,100円、大学1,300円、高校900円
※土日祝は日時指定予約制
展覧会公式サイト:
https://yamatoe2023.jp/
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