「フートボールの時間」上演に向け瀬戸山美咲・堺小春が意気込み述べる
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前列左から瀬戸山美咲、おかやまはじめ、堺小春、井上向日葵、近江谷太朗、後列左から谷川清夏、庄司ゆらの、林田麻里、桜木雅、北原日菜乃。
ala Collection シリーズvol.14「フートボールの時間」の記者会見が、昨日9月25日に岐阜・可児市文化創造センター alaで行われた。
ala Collectionは、演劇界の第一線で活躍するキャストやスタッフが、約1カ月岐阜県可児市に滞在しながら演劇作品を創作し、その作品を全国に向けて発信する、可児市文化創造センター alaによるプロジェクト。「フートボールの時間」は、2018年開催の第64回全国高等学校演劇大会で最優秀賞に選ばれた、香川の丸亀高等学校演劇部による作品だ。作中では、丸亀高等学校の前身となる丸亀高等女学校で大正時代に撮られた、女学生たちがボールを蹴っている1枚の写真を元に作られた物語が展開する。
潤色・演出を手がける瀬戸山美咲は「『フートボールの時間』は、丸亀高等学校の演劇部が創作した物語を私たちが潤色して、新しい作品として上演いたします。元となっている高校演劇の作品映像を、稽古が始まる前にみんなで観たのですが、とても魅力的で、エネルギッシュで、そのパワーに圧倒されました。私たちが創作するにあたっては、大人の物語を膨らませて、作品をより深めていくような形で上演できればと考えています。大正時代の女子のフートボールを通して、“やりたいことをやれる”“自分が自分として生きていく”、そういうことができる世界を作るということはどういったことか考えていきたい」と意気込みを述べた。
フートボールを女学生に教える井上通子役の堺小春は「この作品は、“女性だから”という理由だけでいろいろな自由を奪われてきた人たちがいた、大正時代が舞台です。私が演じる通子は、そんな時代の中でも、さまざまなことに葛藤し戦いながら、明るい未来にしていきたいという強い信念を持った女性。そんな通子を体現できるよう、日々稽古をしております」と語る。さらに「現代につながるメッセージがたくさん詰まっている作品になっていると思います。誰かの背中を押したり、何か行動してみようという勇気を持てる作品にできるよう、みんなでがんばっていきますので、応援よろしくお願いいたします」と言葉に力を込めた。
滞在制作について、瀬戸山は「alaという劇場は、朝から晩までいろいろな人が、それぞれの目的を持って自分の時間を過ごしに来る、広場のような、とても素敵な劇場だなと思っております。集中して、演劇に向き合える素晴らしい環境です。市民サポーターの皆さんが毎日充実した差し入れをしてくださり、また稽古を見て感想をくださるのも大変励みになっています。この作品を幅広い世代の方にご覧いただき、いろいろと感じていただければ」と思いを語った。
公演は10月18日から22日まで岐阜・可児市文化創造センター ala 小劇場で行われたあと、26日から11月1日まで東京・吉祥寺シアター、7日に香川・丸亀市綾歌総合文化会館アイレックス 大ホール、11日に三重・四日市市文化会館 第2ホール、12日に愛知・豊田市民文化会館 小ホール、16・17日に栃木・佐野市文化会館 大ホール、19日に埼玉・さいたま市文化センター 小ホールで実施される。
ala Collection シリーズvol.14「フートボールの時間」
2023年10月18日(水)~22日(日)
岐阜県 可児市文化創造センター ala 小劇場
2023年10月26日(木)~11月1日(水)
東京都 吉祥寺シアター
2023年11月7日(火)
香川県 丸亀市綾歌総合文化会館アイレックス 大ホール
2023年11月11日(土)
三重県 四日市市文化会館 第2ホール
2023年11月12日(日)
愛知県 豊田市民文化会館 小ホール
2023年11月16日(木)・17日(金)
栃木県 佐野市文化会館 大ホール
2023年11月19日(日)
埼玉県 さいたま市文化センター 小ホール
作:豊嶋了子と丸高演劇部
潤色・演出:瀬戸山美咲
出演:堺小春、井上向日葵、おかやまはじめ、近江谷太朗、林田麻里、谷川清夏、庄司ゆらの、桜木雅、北原日菜乃