マクベス夫人はいかにしてマクベス夫人となったのか?劇団五期会「ザ・スコティッシュプレイ」
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劇団五期会 第76回公演「ザ・スコテッシュプレイ ―レイディマクベスの悲劇、または玉座あり―」チラシ表
劇団五期会「ザ・スコテッシュプレイ ―レイディマクベスの悲劇、または玉座あり―」が、11月23日から25日まで大阪・ABCホールで上演される。
大阪放送劇団を母体とする劇団五期会は、今年50周年を迎える劇団。今回は、ウィリアム・シェイクスピアの「マクベス」の登場人物で“稀代の悪女”とされるマクベス夫人に焦点を当てたドラマを立ち上げる。翻案・脚色をイシワキキヨシ、翻訳・ドラマトゥルクを神澤和明、演出を井之上淳が手がける。
井之上は、「マクベス」でメインの登場人物として描かれながら名前のないマクベス夫人について、「シェイクスピアが用いた原典(ラファエル・ホリンシェイドの「年代記」)の中には、マクベス夫人のモデルとなる女性が出てきます。しかも、ちゃんと名前が存在しています」と語り、「今回のイシワキキヨシの翻案脚色劇は、そのマクベス夫人がマクベス夫人となる迄を創作して、原作の『マクベス』と絡めながら物語って行きます。一粒で二度美味しい!作品となっております」と本作を紹介した。
出演者には尾崎麿基、森畑結美子、小川悦子、井之上、宇仁菅真、林和子、牛丸裕司、勝村愛、内山絢貴、植村美咲、中原央人、石野りく、山根翔大、北岡里都、枯木隆志、神野春樹、村井祥悟、松岡慧人、富松夢月、福永千弥が名を連ねた。
井之上淳コメント
作品について
W・シェイクスピアの悲劇の名作「マクベス」を基にした翻案劇である。シェイクスピア作品群の中でも、メインの女性の登場人物として書かれながら名前が無く・稀代の悪女で有名なのが、マクベス夫人です。そのマクベス夫人には、なぜ名前が無いのか? 様々な学説があるようです。ですが、シェイクスピアが用いた原典(ラファエル・ホリンシェイドの「年代記」)の中には、マクベス夫人のモデルとなる女性が出てきます。しかも、ちゃんと名前が存在しています(当然といえば当然なのですが……)。そこで、今回のイシワキキヨシの翻案脚色劇は、そのマクベス夫人がマクベス夫人となる迄を創作して、原作の「マクベス」と絡めながら物語って行きます。一粒で二度美味しい!作品となっております。
「ザ・スコティッシュプレイ」というタイトルについて
西洋? イギリス?では、「マクベス」を上演しようとすると、様々な事件や事故が起きる!という言い伝えがあるようです。実際に、マクベス夫人を演じるはずであった若い俳優が急死し、脚本家自身が演じる事になったことがあるとか。その為に、その呪い!?事件や事故を避けるために「マクベス」と呼ばず「スコティッシュプレイ(スコットランドの芝居)」と呼ぶようになった、との事。今回の「マクベス」翻案脚色は、原作「マクベス」よりも少々過激(!?)になっておりますので、事件や事故が起きないようにとの祈りをこめて「ザ・スコティッシュプレイ」と命名しました。
劇団五期会 第76回公演「ザ・スコテッシュプレイ ―レイディマクベスの悲劇、または玉座あり―」
2023年11月23日(木・祝)~25日(土)
大阪府 ABCホール
原作:ウィリアム・シェイクスピア「マクベス」
翻案・脚色:イシワキキヨシ
翻訳・ドラマトゥルク:神澤和明
演出:井之上淳
出演:尾崎麿基、森畑結美子、小川悦子、井之上淳、宇仁菅真、林和子、牛丸裕司、勝村愛、内山絢貴、植村美咲、中原央人、石野りく、山根翔大、北岡里都、枯木隆志、神野春樹、村井祥悟、松岡慧人、富松夢月、福永千弥