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SICF受賞者、黒山真央の個展をスパイラルで開催 衣服の解体と再生を通し家族のつながりや在り方を表現

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黒山真央《囚》(2023)

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2022年5月に開催された「SICF23(第23回スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)」のEXHIBITION部門において、ワコールスタディホール京都奨励賞を受賞した黒山真央の個展が10月13日(金) よりスパイラルエスプラナードにて開催される。

黒山真央は、東京造形大学でテキスタイルデザインを学び、現在、東京造形大学大学院に在学中。2023年の「VOCA展」では「VOCA佳作賞」を受賞するなど、注目されるアーティストだ。

今回の個展では、代表作である《血脈の愛》と新作の《囚》が展示される。母親が手作りの服を我が子に着せるという慣習や、その行為の背景にある深い愛情に着想を得た《血脈の愛》は、母娘や姉妹といった母方の家族間における精神的なつながりの視覚化を試みた作品群。かつて着用していた衣服を繊維の状態にまで解体し、混ぜ合わせ再構成する過程を通し、衣服に残る記憶を辿ることで、それぞれの関係やつながりを表している。

一方、《囚》は、父方の祖母が嫁ぎ先で家業に縛られた「家」という存在に焦点を当てた作品。祖父宅にあったカーテンに祖父の背広を解体した糸を使って、古文書に記された代々続く家長の系譜を刺繍し、祖母の背負う重圧やしがらみを視覚化する。

母方と父方、黒山が属する2つの家や家族にまつわる作品を通し、家族あり方や、家族にまつわるさまざまな問題に気づかされることとなるだろう。

<開催情報>
『SICF23 EXHIBITION部門 受賞者展 黒山真央「よそはよそ、うちはうち」』

2023年10月13日(金)~25日(水)
会場:東京・スパイラルエスプラナード(スパイラルM2F)にて開催
https://www.spiral.co.jp/topics/esplanade/mao_kuroyama

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