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南座「吉例顔見世興行」市川團十郎「見どころの1つは、市川新之助の『外郎売』での成長」

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市川團十郎(c)松竹

「京の年中行事 當る辰歳『吉例顔見世興行』東西合同大歌舞伎 市川海老蔵改め十三代目市川團十郎白猿襲名披露 八代目市川新之助初舞台」に出演する市川團十郎の取材会が、昨日10月11日に東京都内で行われた。

「吉例顔見世興行」は、12月に京都・南座にて行われる恒例興行で、今回は“市川海老蔵改め十三代目市川團十郎白猿襲名披露、八代目市川新之助初舞台”と銘打ち実施される。上演演目は、昼の部に「『双蝶々曲輪日記』角力場」「歌舞伎十八番の内『外郎売』」「男伊達花廓」「壽三升景清 歌舞伎十八番の内『景清』」、夜の部に「『仮名手本忠臣蔵』衹園一力茶屋の場」「歌舞伎十八番の内『助六由縁江戸桜』」が並んだ。また夜の部では、團十郎らによる口上も行われる。

團十郎は上演演目について「昼の部は、初めて歌舞伎を観る方に楽しんでいただけるよう、1つひとつの上演時間があまり長くなく、ですが“歌舞伎を観たぞ”と思っていただけるような演目をそろえました。夜の部は『吉例顔見世興行』に毎年いらっしゃる、歌舞伎好きの方に『(片岡)仁左衛門はん来たな、成田屋はん来たな』と思っていただけるような古典演目で固めました」と思いを述べる。

昼の部の「外郎売」では、長男・市川新之助が外郎売実は曽我五郎を勤める。新之助は、これまで昨年11月に東京・歌舞伎座、今年9月に福岡・博多座で行われた自身の初舞台興行でも、同役を演じてきた。團十郎は新之助について「博多座での『外郎売』は、歌舞伎座での『外郎売』とは比べものにならないほどの成長を遂げていました。そう思っていたのは私だけではなく、周囲の先輩方も同じようにおっしゃっていました」とその成長を称え、「彼は、『外郎売』という1つの武器をとにかく磨き上げようとしています。ご来場くださる皆様には、新之助の『外郎売』の成長を1つの見どころとして観ていただければ」と語った。

公演は、12月1日から24日まで南座にて。チケットの一般販売は11月9日10:00にスタート。

「京の年中行事 當る辰歳『吉例顔見世興行』東西合同大歌舞伎 市川海老蔵改め十三代目市川團十郎白猿襲名披露 八代目市川新之助初舞台」

2023年12月1日(金)~24日(日)
京都府 南座

昼の部

一、「『双蝶々曲輪日記』角力場」

出演
濡髪長五郎:中村鴈治郎
放駒長吉:中村隼人
山崎屋与五郎:市川染五郎
藤屋吾妻:中村壱太郎

二、「歌舞伎十八番の内『外郎売』八代目市川新之助初舞台相勤め申し候」

改訂:野口達二

出演
外郎売実は曽我五郎:市川新之助
大磯の虎:中村扇雀
化粧坂少将:片岡孝太郎
小林朝比奈:市川男女蔵
小林妹舞鶴:中村雀右衛門
工藤祐経:中村梅玉

三、「男伊達花廓」

出演
五郎蔵:市川團十郎
禿:市川ぼたん

四、「壽三升景清 歌舞伎十八番の内『景清』」

脚本:松岡亮
演出・振付:藤間勘十郎

出演
悪七兵衛景清:市川團十郎
阿古屋:中村雀右衛門
岩永左衛門:市川右團次
花菱屋女房おさく:市村萬次郎
秩父庄司重忠:中村梅玉

夜の部

一、「『仮名手本忠臣蔵』衹園一力茶屋の場」

出演
大星由良之助:片岡仁左衛門
遊女おかる:片岡孝太郎
赤垣源蔵:片岡進之介
寺岡平右衛門:中村芝翫

二、「十三代目市川團十郎白猿 八代目市川新之助 襲名披露 口上」

出演:市川團十郎、市川新之助 / 片岡仁左衛門、中村梅玉 ほか

三、「歌舞伎十八番の内『助六由縁江戸桜』河東節十寸見会御連中」

出演
花川戸助六:市川團十郎
三浦屋揚巻:中村壱太郎(1~12日)、中村児太郎(14~24日)
三浦屋白玉:中村児太郎(1~12日)、中村壱太郎(14~24日)
髭の意休:市川男女蔵
朝顔仙平:中村歌昇
福山かつぎ:中村隼人
曽我満江:市川門之助
遣手お辰:市村萬次郎
くわんぺら門兵衛:中村芝翫
白酒売新兵衛:中村扇雀
通人里暁:中村鴈治郎

口上:市川染五郎
後見:市川右團次