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フランソワ・オゾンとは20作目、「私がやりました」華やかな衣装をデザイナーが語る

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「私がやりました」より、ナディア・テレスキウィッツ演じるマドレーヌ(中央)。

フランソワ・オゾンの監督作「私がやりました」より、きらびやかな衣装の数々を捉えた場面写真が到着した。

本作は“犯人の座”をめぐる女たちの駆け引きと悪だくみを描いたクライムミステリー。ある日、有名映画プロデューサーが殺され、新人女優のマドレーヌは自分が撃ったと自供する。親友で駆け出しの弁護士ポーリーヌと法廷に立ち、正当防衛を主張して無罪を勝ち取ると、マドレーヌは悲劇のヒロインとして一躍時の人に。そんな2人の前に、真犯人は自分だと名乗るオデット・ショーメットが現れる。マドレーヌをナディア・テレスキウィッツ、ポーリーヌをレベッカ・マルデールが演じ、かつての大女優オデットにイザベル・ユペールが扮した。

このたび場面写真とともに、衣装デザインを務めたパスカリーヌ・シャヴァンヌのコメントも到着。オゾンと組むのが今回で20作目となったシャヴァンヌは「博物館のように時代を正確に再現しようとするのではなく、現在の俳優の体形、顔色、表情に合わせた衣装を用意すること。彼らは衣装のフィッティング時からそのキャラクターを演じ始めるし、衣装は彼らを導きさえする」と自身の役割について話している。

またシャヴァンヌは、キャラクターそれぞれの衣装の着想やイメージについても次のように語った。性格も容姿も正反対なマドレーヌとポーリーヌには、それぞれの気質を持ち、その時代を反映する衣装を用意。「女優のマドレーヌには体にぴったりとしたドレスや深いネックライン、強調されたヒップや胸元が特徴的な衣装で女性らしさをアピールしています。一方で弁護士のポーリーヌは現代的で、控えめで整った男性的な印象」だと説明した。

トーキー時代以前の大女優でありながら、今ではすっかり落ちぶれてしまったオデットの衣装は、かつて「劇場の女帝」とも呼ばれたフランスの舞台女優サラ・ベルナールがモデル。「映画の舞台は1935年なのに、彼女は1900年代の劇場の服装をしています。でもこれは、オデットにとって完璧に理に適ったこと。大仰な芝居をするサイレント映画の生き残りとして、彼女は永遠にシーンを演じ続けているから」と、あえて昔の流行を取り入れたことを明かす。オデットのヴィラン性を象徴する色使いの意図については、「私は補色を使うことが多いのですが、これらの色はイザベル・ユペールの赤い髪と白い肌を見事に引き立たせます。大胆な色使いをするオデットと、人生を歩み始めたばかりのヒロインたちとの間に、シャープなコントラストを作りたかったのです」と言及した。

「私がやりました」は11月3日より東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国で順次ロードショー。

(c)2023 MANDARIN & COMPAGNIE - FOZ - GAUMONT – FRANCE 2 CINÉMA - SCOPE PICTURES – PLAYTIME PRODUCTION