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TAAC「狂人なおもて往生をとぐ」開幕、タカイアキフミ「家族を目撃して」

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TAAC「狂人なおもて往生をとぐ」より。(撮影:引地信彦)

TAAC「狂人なおもて往生をとぐ」が、昨日10月27日に東京・小劇場B1で開幕した。

ピンクの照明が妖しげに光る娼家で、初老の男・善一郎、女主人・はな、青年・出、若い娼婦・愛子、若い男・敬二は、互いに役割を決めて家族ごっこに興じていた。しかし若い男の婚約者・めぐみがこの家を訪れたことにより、彼らが本当の家族であることが明らかになり……。出演者には三上市朗、永嶋柊吾、福永マリカ、櫻井健人、古澤メイ、千葉雅子が名を連ねた。

開幕に際し、演出のタカイアキフミは「『家族』というカタチを鋭く批評する戯曲ではあるが、その裏に流れる優しさ、苛立ち、悲しさ、絶望、希望、、、様々な人間くささを掘り起こしたいと思って演出をした。ひとりでも多くの方にこの『家族』を目撃していただけると嬉しい」とコメントした。

上演時間は約2時間。公演は11月1日まで。なお本作は10日からKANGEKI XRで配信される。

タカイアキフミ コメント

「家族」の物語を、家族のようなカンパニーと共に紡ぐことができた日々は温かく豊かな日々だった。「家族」というカタチを鋭く批評する戯曲ではあるが、その裏に流れる優しさ、苛立ち、悲しさ、絶望、希望、、、様々な人間くささを掘り起こしたいと思って演出をした。ひとりでも多くの方にこの「家族」を目撃していただけると嬉しい。

三上市朗 コメント

どんな状態でも初日は来る。そこまでどんな道のりを辿ろうと観に来てくれる人にとってはどうでもいい事だ。が、しかし我々はそれまでの見せざる過程が確実に本番に繋がってくる。果たしてその舞台は観るものの想像をはるかに飛び越えていただろうか? 記憶の片隅にでも跡を残せただろうか?とにかく初日は開いた。後はじわじわ熟成していく。

永嶋柊吾 コメント

初日おめでとうございます。が、特に重要な意味を持つようになった気がするこの数年。それと同時に、千穐楽おめでとうございますもまた、今までより特別なものになった気がするこの数年間。千穐楽おめでとうを目標に、慎ましくも派手やかに進んでいきたいなと思っています。日進月歩。日々進化。

福永マリカ コメント

初日の幕が上がり、お目にかけられたことを心から嬉しく思います。全てを見透かされるようなこの作品の中に立つことは、とても恐ろしくはありますが、劇場に集う方々と共にそのひと時を送っていくことに、高鳴るものもあります。どうぞ、隅から隅まで、目を皿にしてお楽しみください。

櫻井健人 コメント

まずは誰一人欠けることなく初日を迎えることができて感謝しています。日々、敬二に向き合いながら、何か果てしない可能性のようなものを感じています。改めて、素敵な役と出会えたことを有り難く思います。大変な中、ご来場くださる方々の心を少しでも揺さぶる事が出来るよう頑張ります。どうぞ宜しくお願い致します。

古澤メイ コメント

初めて戯曲を読んでから今日に至るまで、あらゆる角度から考え、そして皆さんと話し合い、この戯曲と向き合いました。あの稽古場で創り上げてきた今作がお客様にどう映るのか、なにを思っていただけるのか、とても楽しみです。あっという間に終わってしまうであろう、この大切な時間を丁寧に紡いでいきたいと思います。

千葉雅子 コメント

ここ数年、祈るような気持ちで稽古を続け、初日を迎えることができるという奇跡のような幸せを感じています。この作品は50年以上前に書かれ、演劇界の新たな地平を切り開いたもののひとつですが、今もなお私たちに鋭く突きつけ、問いかけ、胸に迫る言葉の数々に驚きます。

1969年から時を経て、今蘇る作品の魅力を味わっていただけるように励みます。

TAAC「狂人なおもて往生をとぐ」

2023年10月27日(金)~11月1日(水)
東京都 小劇場B1

作:清水邦夫
演出:タカイアキフミ
出演:三上市朗、 永嶋柊吾 / 福永マリカ、櫻井健人、古澤メイ / 千葉雅子

※三津谷亮は心身の不調により降板。代わって永嶋柊吾が出演します。