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円山応挙《雪松図屏風》と能面のバラエティ豊かな表情や立体感を楽しめる『国宝雪松図と能面×能の意匠』12月8日より開催

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国宝《雪松図屏風》(左隻)円山応挙筆 江戸時代・18世紀 三井記念美術館蔵

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東京・日本橋の三井記念美術館で、年末年始に恒例となっている国宝《雪松図屏風》の展示が、今年は12月8日(金)にスタートする。今回一緒に展示されるのは、多彩な表情を見せる能面コレクションと豪華な能装束などだ。会期は2024年1月27日(土)まで。

国宝《雪松図屏風》は、江戸時代の円山派の祖・円山応挙の代表作として名高い。三井家の特注品とされ、特別に仕立てられた白い紙に墨で松を描き、金泥と金砂子をほどこしたその作品は、土坡に立つ雪中の松と背景だけというシンプルな構図だが、立体的に描かれた松が観る者のほうにせり出してくるような特別な実在感が感じられる。永遠・不変・長寿の象徴である吉祥の松に金をあしらった祝祭性が初春の時期にぴったりのこの作品は、やはりその静かな華やぎと美しさを展示室で直に味わうのがおすすめだ。

能面の展示では、能面の「表情」に着目し、特に重要文化財の《旧金剛宗家伝来能面》を特集する。無表情のことを「能面のような顔」と言い表すことがあるが、能面は決して無表情ではないという。舞台を観る観客が豊かな感情を受け取れる能面は、あらゆる感情を凝縮したひとつの造形作品だからだ。その様々な感情がどのように表されているのか、能面独特の表現方法とともに、彫刻的な立体表現や質感表現などにも目配りするのが今回の展示である。一部の能面は裏側も見えるように展示され、バラエティ豊かな表情や立体感をいつもと異なった角度から鑑賞できるという。一方、能装束の展示では色や文様など装飾に注目し、贅を尽くしたその華麗な美しさに迫るほか、豪華な蒔絵が施された能の楽器や、能にまつわる銘をもつ茶道具の紹介もある。

今回の見どころのひとつは、能面作家の橋岡一路(はしおか かずみち)より新たに寄贈された能面の特集展示だ。貴重な古面を橋岡の手で一面一面写したその作品群からは、卓越した技術のみならず、能面に向き合う真摯な姿勢がうかがえる。まさに能づくしの展覧会を、国宝《雪松図屏風》とともに味わいたい。

<開催情報>
『国宝雪松図と能面×能の意匠』

会期:2023年12月8日(金)〜2024年1月27日(土)
会場:三井記念美術館
時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜 (1月8日は開館)、12月25日(月)〜1月3日(水)、9日(火)
料金:一般 1,000円 70歳以上800円(要証明書)、大高500円
公式サイト:
https://www.mitsui-museum.jp/index.html

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