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宝塚歌劇星組「1789」Dolby Cinema版が明日から上映、グレーディング担当者が語る

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「タカラヅカ・レビュー・シネマ 星組公演『1789-バスティーユの恋人たち-』リミテッド上映」ビジュアル

「《タカラヅカ・レビュー・シネマ 星組公演『1789-バスティーユの恋人たち-』リミテッド上映》」のDolby Cinema(ドルビーシネマ)版が、明日11月17日から全国9カ所の映画館で上映される。それに先駆け、去る13日に東京都内で特別上映会とトークショーが行われた。

「1789-バスティーユの恋人たち-」は、今年6月から8月にかけて兵庫・東京で上演された、小池修一郎が潤色・演出のミュージカル。18世紀、革命前夜のフランスを舞台に、運命に翻弄されながらも、それぞれの生き方を追い求めた青年ロナン・マズリエ(礼真琴)ら若者たちの姿が描かれる。

上映会前には、ドルビージャパンの大沢幸弘代表取締役社長があいさつ。宝塚歌劇団の舞台作品が初めてドルビーシネマ化されることについて「臨場感が圧倒的に違います。劇場の良い席で、没頭しながら観劇しているかのような気分になれる。遠くフランスを舞台にした華やかな世界、きらびやかな衣裳、その1つひとつが鮮明に映し出されます」とアピールした。

去る10月27日より上映されているDolby Atmos(ドルビーアトモス)版は、頭上を含む多方向からの音響効果によって没入感を生むが、ドルビーシネマ版では広色域の色彩と幅広いコントラストを駆使して映像が表現される。上映会後のトークショーには、カラーグレーディングを担当したパナソニック映像の石黒一哉が登壇し、制作秘話を語った。

石黒はドルビーシネマ化するにあたり、「ドラマや映画では作品の世界観を表現するような色合いに重きを置くことが多いですが、舞台ベースの作品では、舞台を観たときにどういった色味や光の加減で見えていたかをリアルに再現することを意識しました」と言い、「例えば冒頭の農村部のシーンは、照明の意図として明るくされていないと思うので、あえて光量を上げることはしていません。一方で銀橋のシーンでは、歌っている本人たちに照明が当たっていて、見えないところは暗くなっています。そういった部分での明るさのコントラストはうまく表現できたのではないかと思います」と話した。さらに、多くのカメラを使用して撮影された映像を1つの作品として立ち上げるときに「(ドルビーシネマで使われる)ドルビービジョンでは光の表現が広がるので、カメラごとの差が顕著に出てきてしまいます。そこをシビアに調整した」ことを明かした。最後に「舞台作品はドルビービジョンで上映されている映画としては事例が少ない。舞台を好きな方にも良い体験になるのではないかと思いますので、今後、舞台作品がドルビーシネマ化される機会が増えていくとうれしいです」と話した。

上映は東京・丸の内ピカデリー、新宿バルト9、神奈川のT・ジョイ横浜、埼玉・MOVIXさいたま、愛知・ミッドランドスクエア シネマ、大阪のT・ジョイ梅田、TOHOシネマズららぽーと門真、京都・MOVIX京都、福岡のT・ジョイ博多にて。なお、来年1月5日には北海道・TOHOシネマズ すすきのでも上映開始予定だ。

(c)宝塚歌劇団 (c)TAKARAZUKA Creative Arts