Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > 社会や日常生活に対する新たな視座を提示する現代美術展『味/処』12月17日より開催

社会や日常生活に対する新たな視座を提示する現代美術展『味/処』12月17日より開催

アート

ニュース

ぴあ

さとうくみ子 《おもてなし耳掘り》 2021撮影:谷澤陽佑

続きを読む

フォトギャラリー(5件)

すべて見る

神奈川県下で最大規模の展示空間を誇る神奈川県民ホールギャラリー。その空間を活用して、約50年にわったって時代を反映する現代美術展を開催してきた同ギャラリーで、「味(=味わい)」と「処(=場所)」をキーワードとする企画展が、12月 17日(日)から2024年1月27日(土)まで開催される。

同展は、2022年度に開催された『ドリーム/ランド』展に続き、「場所」に着目した企画展の第二弾。キーワードの「味」には、単に味覚だけではない、広い意味がこめられているという。例えば、味覚や視覚、聴覚、嗅覚、触覚といった五感に訴えかける「味わい」は、様々な身体感覚を刺激することで、喜怒哀楽など多様な感情を呼び起こしうるもの。あるいは風情や趣をはらんだ「味わい」のある情景には、場所や空間、記憶や歴史など、個人と他者が共有できる様々な要素が内包されている。

今回は、こうした観点から6名の作家が選出されている。日々の生活で記憶に残るものや気づきをもとに、物事の確かさと不確かさを探求する今村遼佑。都市近郊の均質化した景色をモチーフに、現代社会を記憶する壁画を描く川田知志。日常生活の中の「可笑しさ」を帯びた存在や状況に焦点をあて、主に映像を制作する倉知朋之介。段ボールを用いた立体や絵画、ドローイングを組み合わせたインスタレーションにパフォーマンス的要素を組み合わせるさとうくみ子。物事を認識する際の些細なひっかかりを起点として、図像と想像の相互作用を検証するプロセスを作品化する澤田華。製材された木材を素材に、言葉や風景を切り取って立体化する丸山のどか。表現手法もテーマも異なるが、いずれも個性あふれる作家たちだ。

同展ではまた、館の学芸員のほか、外部の専門家2名が共同キュレーターとして加わり、新しいアイデアを促す試みも行われた。3人の監修のもと、各地の気鋭の作家が集まった同展では、可笑しみやノスタルジー、日常の不条理、違和感など、様々な「味わい」が交差する。その様々な「味わい」の刺激が、来場者それぞれに、社会や日常生活に対する新たな視座をもたらしてくれることだろう。

<開催概要>
『味/処』

会期:2023年12月17日(日)~2024年1月27日(土)
会場:神奈川県民ホールギャラリー
時間:11:00~18:00(入場は17:30まで)
休場:木曜、12月30日(木)〜1月4日(木)
料金:一般800円、大学・65歳以上500円
公式サイト:
https://exhibition.kanagawa-kenminhall.com/aji-dokoro/

フォトギャラリー(5件)

すべて見る