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高畑充希が語る、『メゾン・ド・ポリス』座長としての務め 「愛がある方ばかりですごく安心感」

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リアルサウンド

 2019年1月期TBSドラマ『メゾン・ド・ポリス』で主演を務める高畑充希。本作では、退職警察官だけが住むシェアハウス「メゾン・ド・ポリス」で暮らすワケありの“おじさま”たちに振り回されながら事件を解決していく主人公・ひよりを演じる。そんな“おじさま”たちに名を連ねるのが、小日向文世(64歳)、野口五郎(62歳)、角野卓造(70歳)、近藤正臣(76歳)と俳優界のレジェンドたち。『3年B組金八先生』以来10年ぶりの出演となるTBSドラマで、ベテラン俳優が勢揃いする本作の座長を務める心境を高畑に訊いた。

【写真】高畑充希撮り下ろしカット&第1話登場シーン写真

■「10年前はたくさんいる生徒の中のひとり」

ーー本作の主演が決まってから、今の心境はいかがでしょうか。

高畑充希(以下、高畑):この作品は、スタッフさんとキャストさんに本当に恵まれているチームだなと感じています。最初にお声かけいただいた時は、TBSの連ドラで原作があって、主演を任されるというところから、豪華なスタッフさんとキャストさんが集まって、私自身びっくりすることばかりでした。顔合わせの時に、皆さんと「面白いドラマにしたい」とお話して、愛がある方ばかりだなと、すごく安心感がありました。

ーー『3年B組金八先生』(第8シリーズ、ファイナル)以来の10年ぶりのTBSドラマ出演で初主演となると、感慨深い思いなどはありますか?

高畑:10年前はたくさんいる生徒の中のひとりで、1話が放送される度に、少しだけでも映ると両親と喜んでいました。今回は、豪華なキャストの皆さんの中での主演ということで、私自身、なんとなくですが「大人になったなぁ」と思うところはあります。かつてご一緒していたスタッフさんとスタジオで会うと、未だに生徒役の頃の役名で呼ばれることがあって、すごく懐かしい気持ちになりますね。

ーー今回は主演として、大先輩の俳優陣を引っ張る部分でプレッシャーはありませんか?

高畑:初めは引っ張っていくのかなと思っていたんですけど、いざ現場に入ってみると、ずっといじられていて(笑)。皆さんが優しく話しかけてくれて、今は、引っ張らなきゃという気持ちより、付いて行こうという気持ちの方が大きいです。撮影の時に緊張はするんですけど、皆さん本当に優しくて、どんなことが起こっても必ず皆さんがキャッチしてくださるという安心感があるんです。その分、私もこぼさないように集中してやるんですけど、すごく助けてもらっていて、撮影は本当に和やかで楽しいです。

ーー舞台挨拶で小日向さんが「高畑さんは孫を見ているような気分」と話していましたが、高畑さんにとっては皆さんはどんな存在ですか? “おじいちゃん”とまではいかないと思うんですけど……(笑)。

高畑:そうなんですよね(笑)。お父さんより上だけど、おじいちゃんより下なんです。皆さんが普段の会話でも、ちゃんと私の近くまで来てくださって、話を聞いてくださり、対等に会話してくださることが多くてとても嬉しいです。孫みたいに思っていただいていたのは今日初耳でした。撮影が進んできたので、お一人おひとりと話す時間が持てるようになったんですが、皆さん全く感じの違う方々なので、お話を聞くのがすごく楽しいです。

ーー先輩方から撮影期間中に、吸収したいなと思っていることはありますか。

高畑:私から見たら、皆さん「神々」という存在なので、もちろん吸収も頑張ってしたいけれど、皆さんが揃っているところに入れるラッキーなポジションはおそらく、もう一生ないのかなと思うんです。皆さんの中に居られる時間と感謝を毎日噛み締めて、一生懸命やりたいと考えています。

■「おじさまたちがとってもチャーミング」

ーー脚本を読んだ時の感想と、実際にどのように演じているのか教えてください。

高畑:初めて脚本を読んだ時、このドラマは1話完結で、毎話毎話違った事件が繰り広げられるので、映像になった時にすごく楽しそうだなと思いました。それと、おじさまたちがとってもチャーミングに描かれていて、実際に皆さんが掛け合いをしているのを早く見たいなと。現場には脚本の黒岩勉さんがたまに来てくださる時があって、少しずつ、それぞれの役に雰囲気を合わせて書いてくださってるのかなと感じます。あと、会話があるところはほぼ台本通りなんですけど、後ろの方に映ってるわちゃわちゃした感じとかは、みんなアドリブだと思います(笑)。

ーー西島秀俊さんとは朝ドラ『とと姉ちゃん』(NHK)から2度目の共演になりますね。

高畑:前回はほとんどご一緒できなかったのですが、今回は共演シーンが多く、親しくさせていただいています。とっても明るい方で、いつも2人で何でもない話をグダグダと喋っているんですけど、とても楽しいです。

ーー本作でひよりという刑事役を演じる際の面白さはどこでしょう?

高畑:ひよりは、被害者とかに感情移入しがちな刑事で。周りの先輩刑事や「メゾン」の皆さんは効率的に事件を解決していくんですけど、ひよりはその辺が上手くできなくて、寄り添いすぎて騙されたり、自分も引きずられてしまうのが多いんです。ひよりが寄り添った相手が、色んなことになっていくというシーンが多いので、ひよりという役を演じながら、とても不思議な目線で色んな人の人生を毎話見ることができます。ひよりにも複雑な過去はあるんですが、ストーリーテラーっぽい感じもあるなと思っていて。最近の主演をやらせていただいた作品では、どちらかというと私が演じたキャラクターが場をひっくり返して、そこからドラマを動かすような役が多かったのですが、今回はゲストや周りの方が、場を盛り上げてかき回してというところに自分自身が影響を受けていくという役なので、今までとはまた少し違った感覚がありますね。

ーー役作りで髪をバッサリ切ったことはご自身の提案だったのでしょうか?

高畑:監督との相談する中で、「ダメ」って言われたらダメでいいなと思いつつ、提案しました。ひより自身は、個性が強い人ではないし、髪も切りっぱなしなイメージがあって。ドラマの時は演じるキャラクターと3カ月間付き合っていくので、衣装だったり髪型に助けてもらうことがすごく多いなと感じていて。提案してみる時もありますし、こんな風でいきたいって言われたら、それでいこうってなる時もあって、こだわりはないんですが、思いつきで言っちゃうこともあります(笑)。

■「先輩すぎてトライしづらいな(笑)」

ーー『メゾン・ド・ポリス』ならではの刑事ドラマの魅力を教えてください。

高畑:刑事ドラマっぽくないところです。事件のシーンは一本通っていて、事件のことで考えさせられもするんですけど、すごくポップな雰囲気で撮影も進んでいて、ただ楽しんで見れるドラマという部分もしっかりあるなと。毎週金曜日に皆さんが働いた後の癒しになればいいなと思います。

ーーこのドラマのキーワードとして“おじキュン”という言葉がありますが、第1話の“おじキュン”ポイントは?

高畑:タイミングが良すぎなところです(笑)。「メゾン」のメンバーはひよりに厳しいんですけど、気持ちのどこかでは見守ってくれていて。2話、3話でも、ひよりも一人で頑張るんだけど、一人じゃどうにもならない時に、おじさまたちにさっと手を差し伸べてもらうことが多くなっていきます。普段は健康の話ばかりなのに、いざという時にものすごく頼りになるのが、おじキュンです(笑)。

ーー本作で2019年のドラマがスタートします。高畑さんの今年の豊富を教えてください。

高畑:2019年は気付いたら年越していいて、まだ実感があんまりないですね(笑)。褒め上手になりたいです。褒めるのがあまり上手ではなくて、本当に思っていても、ここまで言ったら、ちょっと嘘っぽいかなとか頭の中で考えちゃって、結局褒めれないことが多くて。すごいさらっと褒める人がいいなと思っているので、そうなりたいです。1年じゃ無理かなと思うけど(笑)。

ーー今回の現場とかで挑戦しますか?

高畑:先輩すぎてトライしづらいな(笑)。私ごときが「『今日も素敵ですね』って変かも?」とか思っちゃって(笑)。あんまり考えすぎず、思ったら褒められる人になりたいです。

(大和田茉椰)