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香取慎吾と共に今年も“BOUM!BOUM!”する1年に 『NIPPON初個展』開催に寄せて

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 香取慎吾が、日本で初めての個展を3月15日から開催する。『BOUM!BOUM!BOUM!(ブン!ブン!ブン!)香取慎吾NIPPON初個展』と名付けられたこの個展は、昨年9月にパリ・ルーブル美術館内で行なわれた『NAKAMA des ARTS』展の凱旋展示……だけでは、終わらない。

(関連:香取慎吾が仮装やファッションを通して教えてくれる、“アート”で日常を変化させる楽しさ

 会場となるIHIステージアラウンド東京は、巨大な円形の観客席が回転しながら、360度すべてがステージとなる、アジア初となる没入型エンターテインメント施設。作品を1つずつ眺めながら会場内を歩いていく……という個展の既成概念をひっくり返してくれるようだ。「まさか国内初個展が360度回転劇場で開催される事になるとは」と、香取自身がコメントするように、1年前では考えられないようなまさかまさかな展開が続いている。

 また、オフィシャルサイトを見ると、「1.個展なのに360度回転ステージ?」に始まり、「2.通常1300人の会場に350人しか入れない?」「3.個展なのに120分でまわる?」「4.ルーブル凱旋なのに未発表作品がかなりある?」「5.香取慎吾はいないのにそこにいるかも!?」「6.髪の先からお尻の穴まで丸裸の最先端アート?」「7.行く度にちょっとずつ内容が変わってるかも!?」「8.“生きてる”って叫ばないと入場できない?」「9.慎吾食客人!!! 慎吾想像糞野郎!!! 何故?」「10.アートの個展なのに意味不明過ぎて最高じゃん、ワーイ!!!」と、10コのWHYが並ぶ。

 謎が謎を呼ぶ中、1月9日には朝日新聞に全面広告が掲載された。そこに描かれていたのは、大小2つの赤いハートのみ。香取慎吾の名前も、個展の内容も一切触れられていない。見てくれている人が、わかってくれればいい、そんな潔さが清々しいくらいの広告だった。また、よくよく目を凝らしてみると、ハートの中には見覚えのある“S”の文字が浮かび上がってくる。さらに、注意深く眺めていくと、ハートの縁近くに小さな星を6つ見つけることができた。勢いよく飛び出した赤い星が3つに、半分だけ顔をのぞかせているもの、まだハートの中に入っているもの、そして白い星も1つ……。

 なぜ、このようなデザインにしたのか。そこにどんなメッセージが込められているのか。それは、アートを前にしたときと同じように、見た人ひとり一人が自由に解釈していいものなのだろう。個人的には、彼の活動を長く見守ってきた人に向けたサプライズプレゼント。同じように感じ取った人たちで「えっ!」「これは!」「きっと!」と楽しんでくれたら……そんな粋な計らいに思えた。

 個展のタイトルにある「BOUM!」は、フランス語で表現した心臓の鼓動音。日本語の「ドキドキ」に近い意味を持つという。個展開催の知らせ、そしてこのハートの広告を見るだけで、こんなにも「BOUM!BOUM!」させてくれるのだから、いざ個展に足を運んだときには、どんな感激が待っているのだろう、と胸が高鳴る。

 香取の発信するものは、いつだって現実と夢とが混ざりあった“空想ファンテジー”。彼が見せてくれるアーティスティックな世界に、私たちも一瞬リアルから解放される。そして、再び現実を歩み始めると、いつのまにか想像を超えるうれしい未来が引き寄せられているのだ。

 「僕は僕の想像を遥かに超えていく」と、香取も話しているように、彼の活躍は彼自身も未知数。なぜなら彼が楽しむこと全部が、すべてアートになっていくからだ。歌う、踊る、演じる、描く……“楽しい”や”好き”には限りがない。彼が多くの人と出会い、新たな刺激に触れ、人生にワクワクするほど、私たちもドキドキすることができるのだから。今年も香取慎吾と共に「BOUM!BOUM!」する1年に。多くのNAKAMAと一緒に、楽しみながら生きていこう。(文=佐藤結衣)