少年社中25周年記念ファイナル『テンペスト』上演中

少年社中25周年記念ファイナル 第42回公演『テンペスト』が東京・サンシャイン劇場にて上演中だ。初日を前にした6日（土）、ゲネプロと初日前会見が行われた。

シェイクスピアの『テンペスト』を下敷きに、架空の劇団〈虎煌遊戯〉が織りなす人間模様を描く。井俣太良をはじめとする少年社中の劇団員のほか、鈴木拡樹、本田礼生、萩谷慧悟（7ORDER）、なだぎ武、山﨑雅志（劇団ホチキス）、鈴木勝吾、矢崎広が出演し、そのほか少年社中に縁のあるゲストが日替わり出演する。

ラン／エアリアル役で出演する鈴木拡樹は「新年一発目の公演なので、皆さんの明るい話題になるような作品にしたいです。観劇した皆さんが『楽しかった』とSNSにポストしてくださることが目標です。こうした明るい話題で、日本中が賑やかになってくれたらこの公演もやっている意味があると思います」などと挨拶。また「少年社中25周年記念を祝うために我々は集まったと言っても過言ではありません。全身全霊で祝って、これから先、30周年、40周年、50周年と続くようにプレッシャーをかけつつ（笑）、臨ませていただきたい」とも。

カグラ／プロスペロー役として出演する矢崎広は「新年一発目にこうして公演ができること、そしてお客様に会えることが本当に楽しみに、年末から稽古をしておりました。25周年の少年社中を祝うために集まったメンバーなので、新年と25周年のWめでたい気持ちとパワーを皆さんに届けて、演劇の力でたくさんの人に力を与えるように頑張りたいです」とコメント。「僕も15年くらい関わらせてもらっていて、少年社中の皆さんのことはよく知っているつもりでしたが、シアターゲームを通して劇団の皆さんのドジっぽい、可愛らしいところもたくさん見えて。知らないところもまだまだあるなと思いました」などと稽古中のエピソードを明かした。

少年社中の劇団員で、今回ギン役を担う井俣太良は、1月1日（月）に起きた能登半島地震に触れつつ、「悲しいスタートになりましたが、我ら演劇人はまっすぐなエンターテインメントをお届けして、皆さまの悲しみを吹き飛ばすことしかできません。堂々と自分たちの信じたエンターテインメントで、悲しみを少しでも払拭できるような作品になれば」。

主宰で作・演出を務める毛利亘宏は「我々が25年間、少年社中として活動してきた想いの全てを投入してきました。〈25周年ファイナル〉と銘打っておりますが、ここから先のスタートでもある公演であると考えて、この作品をお送りしたい。命尽きるまで演劇に尽くしていきたい、演劇を作り続けたいという気持ちを新たにする公演となっておりますので、ぜひ、皆さんの目でご覧いただければ」と話す。また「（立ち上げ当初から）ずっと大事にしていることは〈観終わった後に、駅まで走って帰りたくなるような演劇〉。（サンシャイン劇場から）池袋駅まで走ろうとするとそこそこな距離はあると思うのですが（笑）、そこまで全力で走れるくらいのパワーを皆さんにお渡しできれば」とも話していた。

東京公演は1月21日（日）まで。大阪公演は1月25日（木）〜28日（日）、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ。

取材・文・撮影：五月女菜穂

＜東京公演＞
少年社中 25周年記念ファイナル　第42回公演『テンペスト』

日時：2024年1月6日（土）～ 21日（日）
会場：サンシャイン劇場
チケット情報：
https://w.pia.jp/t/tempest/