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木村佳乃が衝撃的な“悪女ぶり”を発揮 『後妻業』立ちはだかる木村多江とのバトル

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リアルサウンド

 木村佳乃の衝撃的な悪女ぶりが話題の『後妻業』(カンテレ・フジテレビ系)が1月22日に初回放送を迎えた。本作は、男をたぶらかす天性の才能を持ち、“後妻業”(=資産家の老人を狙う遺産相続目当ての結婚詐欺)をなりわいとする悪女・武内小夜子と、彼女を取り巻く男女の思惑が交錯する模様を描いたサスペンス。主人公・小夜子役の木村佳乃のほか、高橋克典、木村多江、伊原剛志、葉山奨之、篠田麻里子らが出演する。

 第1話では元教師の中瀬耕造(泉谷しげる)と見合いをし、後妻の座を勝ち取る小夜子。後妻業のための結婚ゆえ、愛はなく、早々に中瀬に遺言公正証書を書かせる。それからは塩分の高い食事やハードな“デート”に連れ出し、中瀬を瀕死に追い込むが、そこで中瀬の娘たちが登場し小夜子の前に立ちはだかるのだった。

【参考】木村佳乃×木村多江は正反対の“悪女”? 2人の戦歴を振り返る

 娘の朋美を演じるのは木村多江。東京で設計事務所を営んでいた。父である中瀬が何度も結婚を繰り返すにも関わらず、朋美は事実婚。婚姻届を交わさない夫婦関係を選んだ。中瀬が後妻業の手口にかかり、「結婚」という契約に注目が集まる中、本作には、「結婚」に関して様々な価値観を持っている人物が登場する。朋美のように事実婚であったり、小夜子のように後妻業に徹して金儲けの手段に使ったり、中瀬のように何度も死別・結婚を繰り返したり。結婚と愛情はイコールか、結婚しているからこそ信頼を勝ち取れるのか。多くの人が「結婚」という契約を前に惑わされていく様子が描かれる。

 同ドラマは、小夜子と、小夜子に後妻業の相手を斡旋する亨(高橋克典)の物語だけをクロースアップすると、サスペンスらしいドライな婚姻関係が浮き彫りになる。しかしそこに絡み合う朋美夫婦の関係によって、時に恋愛や人生観を振り返りたくなる瞬間が訪れる。朋美と再会した探偵の本多(伊原剛志)は朋美と何か一波乱ありそうな様子を見せた。

 さらに朋美の内縁の夫、佐藤(長谷川朝晴)は設計事務所にスタッフとして雇われた山本(田中道子)との関係を疑いたくなるような描写も垣間見える。「結婚」という契約がなされていない朋美らの関係は、どうしても「すぐに壊れてしまいそう」に映るのであった。もちろん実際の事実婚では信頼関係を持って安定した夫婦生活を続けている家庭も多い。しかし小夜子の存在が朋美を脅かすゆえに、そんな不安を大きく煽る。

 今の時代、婚姻届を出すことが必ずしも正しい関係ではない。それぞれの夫婦に合った選択が、真の幸せを掴む方法だと感じる。しかし小夜子のように法律をすり抜け悪事を働く女性の存在が描かれることで、契約の重要さもまた浮き彫りになった。さらにバディとして描かれる小夜子と亨の間にどのような関係があるのかも気になるところだ。

(Nana Numoto)