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2024年も快調! コンサートもオペラもパワフルに熱唱

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今井俊輔

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日本の声楽界の宝・今井俊輔が仲間たちと歌う「I am I presents ハーモニー・コンサート」が今年も東京・渋谷と神戸の二か所で行われる。共演の白石佐和子(ソプラノ)、吉田静(メゾ・ソプラノ)、榛葉樹人(テノール)、川村章仁(バリトン)は、声楽アンサンブル・グループ「FORESTA」のメンバーとしてともに活躍してきた歌手たちだ。

「このメンバーで集まるのは1年ぶりですが、面白いことに毎回まったく久々な感じがしないんですよ。自然と話が始まって、歌い出して、全体が出来上がっていく。不思議な感じなんです。作りこんで作りこんで本番に持っていくというよりは、その場で生まれた化学反応で作り上げていくんですね。細かく詰めて考えるのが好きなメンバーもいないことはないんですが(笑)、最終的にはイタリア的にまとまるというか、結構大きな感覚でやっています。ホールにお客さんが入ったときと、入っていないときでは響き方も全く変わりますからね。気兼ねなく本音も言えるし、ダメ出しも出来る気持ちのいい仲間たちです。セットリストはこれから最終的に決めていきますが、このコンサートでは主に日本の歌になるでしょう。日本語だから容易ということではなく、譜面の日本語の歌詞をローマ字にして練習することもあります」

バリトン・リサイタル、テノールとのデュオ・リサイタル、ミュージカル俳優とのコラボ・スペシャルなど、1月と2月だけでも多数のコンサートを行う。オペラも本格派の歌唱と演技で数々のプロダクションをこなすが、デビューは2013年と以外と活動年数は長くない。

「歌い始めて大学で勉強を始めたのが22歳のときですから。そこから大学院まで行って、イタリアに留学して…ということになると、平気で30代半ばくらいになっちゃう(笑)。それまでは競泳の選手で、ライフ・セーバーをやっていました。歌手も運動神経を求められることが多いので、その経験は役立っていると思います」

デビューはペーター・コンヴィチュニー演出のヴェルディ『マクベス』だった。日本では数少ないヴェルディ・オペラの名バリトンとして格上の存在感を放つ今井。身体が楽器である声楽家として恵まれた条件をもつ彼が、そもそも歌に目覚めたきっかけは何だったのだろう。

「池袋の東京芸術劇場で聴いたマーラーの『千人の交響曲』を聴いて、オーケストラの大音響を背景に歌うバリトン歌手が戦国武将のように見えたんです。オーケストラが並んで、合唱もどーんといる中で…「かっこいいな。やってみたいな」と。チケットが余っているからと友達に誘われたコンサートで、交響曲のことも歌のことも何も知らなかったんですが、自分にも出来るのではないかと。憧れのバリトン歌手はずっとピエロ・カプッチルリ(1926-2005)です。イタリアに留学していたとき、先生から「まあカプッチルリを聴くのはいいよ。でも自分で目指すんだったら(エットーレ・)バスティアニーニ(1922-1967)のようなピュアなバリトンを目標にしたほうがいいよ」と言われました。カプッチルリはそれより軽い「ピッコロ・バリートノ~小さなバリトン」と先生は呼んでいましたね。それでも暗くて包み込むようで、明るさもある彼の声が、僕にとっての理想のヴェルディ・バリトンです」

本格的なオペラの追求と、より間口の広い開かれた客層のためのコンサートと、どちらも本気で取り組む姿勢に、歌手としての強いポリシーを感じる。
BS日テレ「「BS・日本こころの歌」でFORESTAのメンバーとして出演させていただいたのは、26歳くらいのときで、当時大学4年生でしたが、僕はそれまで歌謡曲とか知らなくて。唯一持っていたシングル・レコードが少年隊の「仮面舞踏会」でした。ただのゲーム好きで水泳好きな男でしたから、アルバイト的に参加させていただいたFORESTAでは貴重な経験をさせていただきました。ハーモニー・コンサートはその頃のメンバーと歌う喜びがあります」

オペラのレパートリーはイタリアものがメインで、イタリアの声を突き詰めていきたいと語る。
「ドイツオペラは基本的にはやらないし、やるとしてもフランスものまで。日本とイタリアには何か共通するものがあると思うんです。背丈も髪の色も似ているし。留学していたときも、意外と近いものがあるのではないかと感じていましたね」

イタリアオペラも日本歌曲も本物の声で伝えたい。悲しいニュースとともに始まった日本の2024年、明るい感動を与えてくれる今井俊輔の美声が、成熟したユニットとともに響き渡る。

取材・文:小田島久恵

<東京公演>
I am I Presentsハーモニー・コンサート 2024

日程:2月21日(水) 13:30開場/14:00開演
会場:渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
チケット情報:
https://w.pia.jp/t/harmonyconcert2024/

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▼その他、ぴあで取り扱い中の今井俊輔の公演チケットはこちら
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