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中村時蔵「歌舞伎座六月大歌舞伎」で初代萬壽襲名、梅枝と小川大晴はそれぞれ、6代目時蔵と5代目梅枝に

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歌舞伎座『六月大歌舞伎』会見より、前列左から)小川夏幹、小川陽喜、小川大晴 後列左から)中村獅童、中村時蔵、中村梅枝

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歌舞伎俳優の中村時蔵が1月22日(月)、都内で行われた「歌舞伎座六月大歌舞伎」記者発表会見に出席し、同公演で初代中村萬壽(まんじゅ)を襲名すると発表した。併せて、時蔵の長男・中村梅枝が6代目中村時蔵を襲名し、梅枝の長男・小川大晴が5代目中村梅枝として初舞台を踏むことも発表された。

会見で、時蔵は「目が黒いうちに時蔵を継がせ、もっと指導しなければ」という思いから、息子に名跡を譲ることを決断したと説明。「日頃から、彼の舞台を見ていて、すごく良くなっている」と梅枝への思いを語るとともに、「引退する気も、隠居する気もありません。今後もバリバリ初役も勤めて、指導もしていきたい」と現役として意欲を燃やした。なお、萬壽とは、平安時代の元号(万寿)に由来しており「元年が1024年で、ちょうど1000年前。それも因縁めいている」と話していた。

中村時蔵

一方、梅枝は襲名を打診された際を振り返り、「さすがにまだ無理ですという思いだった」と明かしながら、父・時蔵との話し合いや周囲への相談を重ねるうちに「自分の中で気持ちが高まったので、お受けしますよとお返事した」と経緯を説明。「父が亡くなるまで、自分は梅枝だと思っていたし、皆さんも了承しないと思っていた」と本音も語り、「襲名はありがたいこと。代々の時蔵さんに恥ずかしくないよう、今まで以上に責任感を持って、芸道にまい進していきたい」と意気込んだ。

また、初舞台を踏む孫の大晴について、時蔵は「彼は女形が嫌いなんです。見得が好きみたいで。その思いをどこかで女形も面白いぞと導きたい」と目を細める場面も。当の大晴は、将来の夢は「プロ野球選手」だと答え、会場を沸かせていた。

中村梅枝
小川大晴

会見には、中村獅童とともに、長男・小川陽喜と次男・小川夏幹も出席。同じく6月興行で初代中村陽喜、初代中村夏幹として初舞台を勤めることになった。萬屋一門が揃い、ファンに襲名を披露するとともに、一門の未来を担う若き3人が、歌舞伎俳優としての一歩を踏み出すことが決まった。

中村獅童
左から)小川夏幹、小川陽喜

獅童は「もともと私の思いとして、またいつか6月の萬屋興行を復活させたいという気持ちがあった」と振り返り、時蔵と梅枝の襲名のタイミングで、陽喜と夏幹の出演プランも固まったと明かした。最近の息子たちの様子については、「最近はすっかり暴れん坊になりまして(笑)。毎日、芝居や立ち回りで戦いごっこをしながら、やんちゃに成長している」と頬を緩め、初舞台決定を知らせると「イエ~イって喜んでいました」と笑顔を見せた。

取材・文・撮影:内田涼

<公演情報>
歌舞伎座『六月大歌舞伎』

【昼の部】
『妹背山婦女庭訓 三笠山御殿』(いもせやまおんなていきん みかさやまごてん)
お三輪 中村梅枝 改め 六代目中村時蔵

【夜の部】
『山姥』(やまんば)※常磐津の舞踊です。
山姥 中村時蔵 改め 初代中村萬壽
怪童丸 五代目中村梅枝(初舞台)

『新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎』(しんさらやしきつきのあまがさ さかなやそうごろう )
魚屋宗五郎 中村獅童
丁稚 初代中村陽喜(初舞台)
丁稚 初代中村夏幹(初舞台)

2024年6月
会場:東京・歌舞伎座

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