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中村勘九郎、七之助が歌舞伎町で大歌舞伎! 宣伝はホストクラブ風に?

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THEATER MILANO-Za「歌舞伎町大歌舞伎」記者懇親会より、左から)中村鶴松、中村七之助、中村勘九郎、中村虎之介 (撮影:黒豆直樹)

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歌舞伎町に昨年オープンしたTHEATER MILANO-Zaにて今年5月、「歌舞伎町大歌舞伎」と銘打っての歌舞伎公演が開催されることになり1月23日、記者懇親会が開催。中村勘九郎、中村七之助、中村虎之介、中村鶴松が出席し、意気込みを語った。

THEATER MILANO-Zaの開場1周年を記念して行われる今回の公演。勘九郎は以前、中村獅童がオフシアター歌舞伎として赤堀雅秋の演出で歌舞伎町で上演された『女殺油地獄』に出演したことに触れ「歌舞伎町という、猥雑というか、人間の欲と野望が渦巻く場所が合っているなと思い、いつか新宿で(歌舞伎公演を)やりたいなと思っていました」と語り、歌舞伎町のど真ん中での歌舞伎公演の実現の喜びを口にする。

中村勘九郎

今回、上演されるのは、虎之介と鶴松が出演し、親の仇である工藤祐経の元へと向かおうとする曽我五郎と、それを引き留めようとする小林朝比奈の妹・舞鶴の“引き合い”を舞で見せる荒事舞踊『正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)』、勘九郎と勘太郎、長三郎の父子競演で、七夕の夜の雷夫婦のケンカの顛末を軽妙洒脱な舞踊で表現する『流星』。さらに、小佐田定雄の脚本で、落語の「貧乏神」を題材にした世話狂言の新作歌舞伎『福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)』も披露される。

以前から行なってきたコクーン歌舞伎(Bunkamura シアターコクーン)では、古典に新たな解釈を加えて現代の観客に発信してきたが、今回の「歌舞伎町大歌舞伎」について、勘九郎は「歌舞伎町という特殊な場所で演じるにあたって、僕らのホームである歌舞伎座と演出を変えずに、歌舞伎の本来持つ魅力、歌舞伎の底力をぶつけてみようじゃないかということで、こういうラインアップになりました」と説明する。

『福叶神恋噺』に関しては、まだ台本が完成していないとのことだが、落語版の主人公の貧乏神を女性(貧乏神おびん)に変更して七之助が演じ、彼女がとり憑く飲んだくれの大工の辰五郎を虎之介、おびんの先輩の貧乏神すかんぴんを勘九郎が演じる。

中村七之助

七之助は新作歌舞伎を上演する点について、普段の歌舞伎座などの客層との違い、初めて歌舞伎を観るという観客が多いであろうという点を意識したと明かす。「長屋の喜劇で落語味があふれた作品で、情というよりもおかしみが多いふたりの掛け合いがほとんどなのですが、それを舞台でやるには落語のテンポ感に負けるところがあるので、そこも考慮して、僕が主演でもあるので貧乏神を女性にしました。どう転んでいくのか? オチもすごく落語的で、舞台的にはそのままだと難しいので、(貧乏神を)女性としたのも、これは推測ですが(辰五郎との間に)恋愛感情が生まれるんじゃないかと」と舞台ならではのアレンジを予測する。

中村鶴松
中村虎之介

話題が歌舞伎町にまつわる思い出になると、鶴松は大学時代に友人と一緒に飲みに行った店で「お会計を見たら『20万』とあって……(苦笑)」とぼったくり被害に遭ったことを告白。服を破られながらも逃げ出して「半分裸でタクシーに乗って、それ以来、(歌舞伎町には)近づかないでいました」と明かし、これには勘九郎から苦笑交じりに「『昔と違って浄化されていると思う』と書いといてください(笑)。安心してお越しください!」と報道陣に要望が……。

その勘九郎は、友人がオーナーを務めるホストクラブに遊びに行った経験を明かし「男が相手でも(ホストたちが)命がけでちゃんとコールをしてくれて、『これはハマっちゃうかもしれないな』と思いました(笑)」と述懐。この経験を踏まえつつ(?)、今回の公演の宣伝について、中村亀鶴さんから、歌舞伎町近辺で見かけるホスト広告トラックを活用した広告を打ってみてはどうかと提案があったことを明かし、虎之介も「白いスーツを着て(笑)」と乗り気な様子を見せ、写真撮影でもカメラマンからの「ホスト風のポーズで」との要望に一同応えるなど、笑いを誘っていた。


取材・文・撮影:黒豆直樹

<公演情報>
「歌舞伎町大歌舞伎」

昼の部:12:00~
夜の部:16:00~

【演目・出演者】※昼夜同一狂言
一、正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
  流星(りゅうせい)

「正札附根元草摺」
曽我五郎時致:中村虎之介
小林妹舞鶴:中村鶴松

「流星」
流星:中村勘九郎
牽牛:中村勘太郎
織女:中村長三郎

二、福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)
落語「貧乏神」より
小佐田定雄 脚本
今井豊 茂 演出

貧乏神おびん:中村七之助
大工辰五郎:中村虎之介
貧乏神すかんぴん:中村勘九郎

2024年5月3日(金・祝)~5月26日(日)
会場:東京・THEATER MILANO-Za

チケット情報:
https://w.pia.jp/t/kabukicho-2024/

松竹公式サイト:
https://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/849

Bunkamura公式サイト:
https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/24_kabuki.html

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