世界の名作を神奈川県の物語に！『箱根山の美女と野獣』『三浦半島の人魚姫』

KAAT カナガワ・ツアー・プロジェクト 第二弾『箱根山の美女と野獣』『三浦半島の人魚姫』が2月3日(土)よりKAAT神奈川芸術劇場〈中スタジオ〉にて上演される。

「ひらかれた劇場」を目指すKAAT神奈川芸術劇場の芸術監督・長塚圭史が、自ら創作した作品を携えて神奈川県各地を巡演する「KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト」。2022年に上演された第一弾『冒険者たち 〜JOURNEY TO THE WEST〜』は、中国の古典『西遊記』をモチーフとした書き下ろし作品。孫悟空をはじめとする登場人物たちが時空を超えて神奈川県の伝説や昔話の世界に迷い込む冒険譚で、川崎、相模原、小田原、横須賀を巡った。“軽演劇”仕立ての今作は各地で好評を博した。

第二弾の題材に選ばれたのは、こちらも世界中で愛されている『美女と野獣』と『人魚姫』の2作。ふたつの物語の舞台を神奈川県に移し、第一弾同様、神奈川県各地の伝説やエピソードを盛り込んで書き下ろすという。箱根山に棲まうヘビと、その元に送られる人質の物語『箱根山の美女と野獣』、相模原市で洋食店を営む夫婦を描く『三浦半島の人魚姫』の二本立てで上演される。 KAATは2023-2024メインシーズンのシーズンタイトルに「貌（かたち）」を掲げている。そのテーマに沿って、美とはなにか、大切なものはなにかを浮かび上がらせるという。

音楽を手掛けるのは阿部海太郎、振付は柿崎麻莉子と、強力な組み合わせ。キャストには菅原永二、四戸由香、片岡正二郎に加え長塚と柿崎、演奏にトウヤマタケオと、融合が楽しみになる名前が並んだ。

今作はKAATのほか、座間、川崎、小田原、逗子、茅ヶ崎を巡演するという。神奈川県の公共劇場の芸術監督が自ら、誰もが楽しめる作品を生み出し、県内を巡るというこの活動は、演劇好きから演劇に親しみのない人まで、幅広い人々に演劇の面白さを伝えられる素晴らしい取り組みだ。

世界中の誰もが知る物語がドメスティックなアレンジをまとってどう生まれ変わるのか、楽しみでならない。

文：釣木文恵

＜公演情報＞
KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト　第二弾
『箱根山の美女と野獣』『三浦半島の人魚姫』

作・演出：長塚圭史　音楽：阿部海太郎　振付：柿崎麻莉子
出演：菅原永二　柿崎麻莉子　四戸由香　長塚圭史　片岡正二郎
演奏：トウヤマタケオ

2024年2月3日(土)～2024年2月12日(月・休)
会場：KAAT神奈川芸術劇場＜中スタジオ＞

＜神奈川県内ツアー＞
【座間公演】
2024年2月17日(土)・18日(日)
会場：ハーモニーホール座間 小ホール

【川崎公演】
2024年2月21日(水)
会場：川崎市アートセンター アルテリオ小劇場

【小田原公演】
2024年2月24日(土)・25日(日)
会場：小田原三の丸ホール 小ホール

【逗子公演】
2024年2月28日(水)
会場：逗子文化プラザ なぎさホール

【茅ヶ崎公演】
2024年3月2日(土)・3日(日)
会場：茅ヶ崎市民文化会館 小ホール

チケット情報：
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2346760

公式サイト：
https://www.kaat.jp/d/tour_project2023