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板垣李光人が考える10年後の未来「余裕と知性のある大人になっていたい」

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板垣李光人 (撮影:奥田耕平)

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『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』が1月26日(金) より公開される。

連ドラの放送から3年。Season4まで歴史を積み上げた長編シリーズがついに堂々のフィナーレを迎える。舞台となるのは、人類最後の希望の都市と呼ばれるユートピア。その中心にそびえ立つ研究タワーでは、ゴーレム(=ゾンビ)に対抗するワクチンの開発を進められていた。

研究タワーに幽閉されている娘・ミライを救うため、ユートピアへ乗り込む主人公・間宮響(竹内涼真)。その響と行動を共にする男の一人が、板垣李光人演じる天城ジンだ。生き別れの兄を探すジンは、旅の果てに何を見つけるのか。今、響の最後の戦いの幕が上がる。

文哉とは趣味がことごとく合わないんですよ

――肉体的にも精神的にもハードな現場だったと思います。

大変でした。ただ、僕がいちばん動いていなくて。むしろいちばんアクションシーンが多くて、しかも全部ご自分でやられていた涼真さんが僕たちの前で疲れている素振りを一切見せず、現場を明るく盛り上げてくださったおかげで、こうして振り返ってみると、大変は大変でしたけど、そこまでキツかったという記憶がないんですよね。

――竹内さんは約4年間、『きみセカ』に関わり続けてきました。やはりファイナルならではの覚悟みたいなものは感じられましたか。

ありましたね。それは涼真さんに限らず、スタッフのみなさんもそうで。ファイナルだからこそ、やりたいことを全部やり切って終わろうという気概を感じました。

――となると、今回から新キャストとして参加する身としては、どういう気持ちで現場に臨んだのでしょうか。

本読みの段階では不安もあったんですけど、現場に行ってみると、逆に長くやっているチームだからこそのグルーヴ感みたいなもののほうが大きくて。骨組みはできている分、あとはそこに自分たちがどんな新しいスパイスを入れていけるかを考えるだけ。それに集中できる環境を用意してくださったのは、やっぱり涼真さんだったり、スタッフのみなさんだったなと実感しています。

――大和役の高橋文哉さんとはドラマ『フェルマーの料理』でも共演されていましたが、撮影としてはこちらが先なんですね。

そうですね。『仮面ライダージオウ』、『仮面ライダーゼロワン』と1年違いではあるんですけど、僕は劇場版には出ていなかったので、今回が本当に初めましてで。「あ、『ジオウ』の……」「あ、『ゼロワン』の……」というところからのスタートでした。

――高橋さんとは何トークをされるんですか。

何トークだろう……。文哉とは趣味がことごとく合わないんですよ。お金をかけるポイントも僕は服だけど、文哉は全然違って。全然合わないからこそ、お互いのことを知るために「これは?」「これは?」ってひたすら掘り続けていました。

――どこか共通点は見つかりましたか。

食の好みは一緒なんですよ。ご飯に行くってなったときに、僕も文哉もまず除外されるのが焼肉なんです。そこっていちばん大事じゃないですか。でも、それ以外は自分では考えられないようなことを考えてたり、してたりするので、そのたびに「え? どういうこと?」みたいな話を延々と繰り返してました。

――じゃあ、そんな高橋さんの人柄を板垣さんの言葉で説明するとしたら?

文哉は3歳児です。

――それはいい意味でですか(笑)。

いい意味です(笑)。3歳児らしい無邪気さや純粋さがあって、作品や芝居に対してはすごくまっすぐ。嫌なことははっきり嫌だって言うし、そういうまっすぐさが少年っぽいなと。オンとオフもはっきりしていて、オフのときのはしゃぎ方も3歳児みたいですし。

――じゃあ板垣さんのほうが年下ですが、一緒にいるときはお兄さんみたいな感覚なんですか。

だと自分では思っています(笑)。

――ちなみに板垣さんは何歳くらい?

僕は15歳ぐらい。あくまで自分の中では、ですけど(笑)。

ゴーレムに襲われたら、僕は援護射撃をします(笑)

――迫力のゾンビメイクが圧巻でしたが、近くで見ると「ゴーレム、気持ち悪!」みたいになりましたか。

なりましたなりました(笑)。今って十何人か本物を用意しておけば、あとはCGで増やすこともできると思うんですけど、『きみセカ』は何十人ものゴーレムを用意してくださって。それだけの人数だから、撮影は夕方からでも、朝から特殊メイクの方が入って、ずっと準備をしてくださってるんです。その本気度に感動しましたし、芝居のやりやすさも全然違う。人が演じるからこそ出せる恐怖感はあったんじゃないかなと思います。

――ゴーレムのメイク、間近まで見に行ったりしました?

行きました(笑)。目の溶け落ちてるところとか、どうなってるのか気になっていたので、「ちょっと失礼します」って見させてもらいました(笑)。

――今回、響は大和、ジン、藤丸(窪塚愛流)、松山(橘優輝)、加地(黒羽麻璃央)の5人と行動を共にします。もし板垣さんがゴーレムだらけの街に放り込まれたら、誰と一緒に行動したいですか。

やっぱり強そうな人がいいので、響か加地、あとは大和の誰かがいいですね。

――その人と一緒に行動するとして、板垣さんは何をするんですか。

僕は援護射撃を(笑)。あとは、何をしようかな。

――逃げ足は早いほうですか。

たぶん逃げ足は早いんじゃないですか。

――コケて足手まといになったりとかは。

それは大丈夫かな。そうはならない気がします。

――じゃあ、ゴーレムに襲われるときに誰かを身代わりにしたりとか。

それはちょっとわからないですね(笑)。やっぱり人間ですから、何をするかはそのときになってみないとわからないですし。まあでもあれかな。ちょっとギスギスしたときに空気を柔らかくする癒し担当とかになってそうです。

“あの方”の芝居に、文哉と一緒に感動していました

――あとは何と言っても、まだここでは言えないシークレットキャストとの共演シーンが大きな見どころです。

その方との撮影は1日だけで。メイクをした状態で「初めまして」って言って、メイクをしたまま「お疲れ様でした」となったので、実は僕、素顔ではお会いしていないんですよ。それがちょっと心残りでした(笑)。

――あの方のお芝居って、第一声を発するだけで場の空気感が変わりますよね。そういう芝居の圧を肌で感じてみていかがでしたか。

撮影では、ガラスを1枚隔てての対面だったんですけど、それでもゾクっとするような圧を感じて、すごいなと思いました。僕からすると、涼真さんもそうですけど、一つ上の世代のトップランナー。一緒にお芝居ができるだけで光栄でした。詳細は言えないんですが、とあるシーンで普通はこういくだろうなって思うところを、そっちにいくんだっていう意外なことを難なくこなしていらして、それが僕の中ですごいインパクトが大きくて。文哉と一緒にめちゃくちゃ感動していました。

――また、ジンはあるシーンで響から「生きろ」と声をかけられます。すごく強い台詞ですが、ジンとしてあの言葉はどう響きましたか。

あのときのジンは生きる目的を失った直後。ずっと自分の生きる意味としてしがみついていたものが目の前で一瞬にして消え去ってしまった。何も整理がついていない状態で、だから正直響の言葉もあまり聞こえていないというか、吸収するだけのスペースがなかったんです。

そういう僕を気遣ってくださって、本番ではジンは座ったままなんですけど、ドライ(リハーサル)で涼真さんがジンを立ち上がらせてから「生きろ」という芝居をつけてくださったり。いろんなやり方を試しつつ、どういうふうにあの言葉を受けるのがいいのか模索しながらつくっていった感じで。それくらいもう空っぽの状態でした。

――そんな試行錯誤を経て、あの言葉はジンにとってどんな意味をもたらすものになったと思いますか。

あのあと、ジンはある行動に出ます。あれはきっと響の「生きろ」という言葉があったからだと思うんですね。あの「生きろ」という言葉をもらって、ジンは響こそがこの中の誰よりも生きなきゃいけない人だと思った。だから、ああいう行動をとったんだと思う。そういう意味でも、ジンの人生を変える言葉になったんじゃないかなという気がします。

40歳までには余裕と知性のある大人になっていたい

――劇中では、「たった一人の命と、全人類の命。どちらが大切か」という重い問いかけがなされます。板垣さん自身は、この問いになんと答えますか。

難しいですね……。その救われる相手がどうしたいかだと思うんですよ。たとえたった一人生き残ったとしても、他の人たちがみんな死んでしまっていたらどうしようもないし。それも踏まえた上で、その人が生きたいと願うなら、なんとかその命を救える方向に持っていきたいけど、もし殺してほしいと願うなら、そうしてあげるんじゃないかな。

結局、その先に幸せがあるかどうかなんですよね。あらゆる犠牲を払って生き延びたとしても、それが本当に幸せと言えるのか。そこがいちばん重要なんだと思います。

――では最後にもうひとつだけ。劇中、「10年後の未来」に関する話が出てきます。板垣さんは10年後、何をしていると思いますか。

芝居をしてたらいいなと思いますけど。10年後なんて何をやってるかわからないですからね。芝居は求められてる限りは全力でやらせて頂きますけど、その他のことは全然わからない。何してるんだろう……(と、本気で考え込む)。

――10年後ですから、31歳になっています。

30代かあ。30代ってちょっとよくわからないですよね。40歳、50歳というのはもうちょっと見えるんです。それまでには余裕と知性のある大人になっていたいなという願望はあるんですけど、30代はまだその途中ですからね。

今のところ20代はなんでも吸収する時期だと思っていて。だから、30代は20代で培ったものを整理する時期なのかな。で、その先にカッコいい40歳、50歳になっていたらうれしいですね。

取材・文:横川良明 撮影:奥田耕平

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<作品情報>
『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』

1月26日(金) より公開

公式サイト:
https://kimiseka-final.jp

(C)2024「君と世界が終わる日に」製作委員会

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