映画芸術が2023年のベスト&ワースト発表、ベスト1は荒井晴彦×綾野剛の「花腐し」
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「花腐し」場面写真 (c)2023「花腐し」製作委員会
季刊誌・映画芸術が毎年恒例の「日本映画ベストテン&ワーストテン」を発表。2023年は荒井晴彦が監督し、綾野剛が主演を務めた映画「花腐し」がベストテンの1位に選ばれた。
映画芸術は脚本家として知られる荒井が編集長を務める映画批評誌。選者には映画評論家、映画監督、脚本家、プロデューサー、劇場スタッフ、一般の会社員まで幅広く名を連ねている。2022年はベストテンの1位に三宅唱が監督、岸井ゆきのが主演した「ケイコ 目を澄ませて」が選出された。
2023年10月に東映ビデオ配給で封切られた「花腐し」は、荒井が中野太とともに、松浦寿輝による同名小説をピンク映画業界を舞台に置き換え脚色した作品。廃れていく業界で生きる映画監督・栩谷(くたに)と脚本家志望だった男・伊関が梅雨の日に出会い、自分たちが同じ女性を愛したことを知らぬまま、その女優・祥子について語り始める物語だ。綾野が栩谷、柄本佑が伊関、さとうほなみが祥子を演じている。
ワーストテンでは、石井裕也が実際の障害者殺傷事件をモチーフにした辺見庸の同名小説を映画化した「月」、是枝裕和が脚本家の坂元裕二とタッグを組んだ「怪物」が同率で1位に。ベスト&ワーストともに10位までのランキングは下記の通り。選者や点数などの詳細は1月30日発売の最新号に掲載される。
映画芸術 2023年日本映画ベストテン&ワーストテン
ベストテン
1位「花腐し」(監督:荒井晴彦)
2位「福田村事件」(監督:森達也)
3位「せかいのおきく」(監督:阪本順治)
4位「ほかげ」(監督:塚本晋也)
5位「雑魚どもよ、大志を抱け!」(監督:足立紳)
6位「渇水」(監督:高橋正弥)
7位「二人静か」(監督:坂本礼)
8位「BAD LANDS バッド・ランズ」(監督:原田眞人)
8位「Single8」(監督:小中和哉)
10位「市子」(監督:戸田彬弘)
※「BAD LANDS バッド・ランズ」「Single8」は同率8位
※塚本晋也の塚は旧字体が正式表記
ワーストテン
1位「月」(監督:石井裕也)
1位「怪物」(監督:是枝裕和)
3位「ゴジラ-1.0」(監督:山崎貴)
4位「首」(監督:北野武)
5位「リボルバー・リリー」(監督:行定勲)
6位「シン・仮面ライダー」(監督:庵野秀明)
7位「正欲」(監督:岸善幸)
8位「波紋」(監督:荻上直子)
9位「レジェンド&バタフライ」(監督:大友啓史)
10位「こんにちは、母さん」(監督:山田洋次)
※「月」「怪物」は同率1位