劇団つかこうへい事務所の“大同窓会”、42年越しの集合に風間杜夫「変わってねえなあ」
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「劇団つかこうへい事務所 一夜限りの大同窓会」より、左から長谷川康夫、岡本麗、根岸季衣、風間杜夫、平田満、井上加奈子、石丸謙二郎、酒井敏也。
「劇団つかこうへい事務所 一夜限りの大同窓会」が1月25日に東京・紀伊國屋ホールで行われた。
これは、1982年に解散した劇団つかこうへい事務所の元劇団員・長谷川康夫の書籍「つかこうへい正伝II 1982-1987 知られざる日々」(大和書房)の刊行と、紀伊國屋ホールの開場60周年を記念して開催されたイベント。イベントは2部制となり、第1部では、1980年に紀伊國屋ホールで上演された「いつも心に太陽を」ダイジェスト版の上映、第2部では、劇団つかこうへい事務所出身者による座談会が行われた。座談会には、風間杜夫、平田満、根岸季衣、岡本麗、石丸謙二郎、酒井敏也、井上加奈子、そして長谷川が集まり、つかとの出会いや公演時の秘蔵エピソードなどを語り合った。イベントは、「蒲田行進曲」で小夏役を演じた根岸の「よーし、OK!」のセリフで終演。当時の演出そのままに、石丸が舞台にバラの花を投げると、客席は歓声に包まれた。
長谷川は「紀伊國屋ホールはつか芝居の本拠地。このメンバーで42年ぶりにこの舞台に立てたのがまずうれしい。お客さんの熱い反応が昔のままで胸がいっぱいになりました」と感慨を述べる。
風間は「あっという間の40年でした。今日こうしてみんなで集まり、当時の映像を見て、古いアルバムをめくったよう。でも、ついこのあいだのようにも思えるんですね。僕らにとっても、観客の皆さんにとっても、つかさんの芝居は『稲妻のように私の心を引き裂いた』(「冬の稲妻」)、そういう熱さを共有した時代でした。劇団のメンバーを今見ると『老けたなあ』と思うけど、僕も老けてる(笑)。『やっぱりお前だよな、変わってねえなあ』と笑い合えた、まさに同窓会でした」と語った。
去る1月18日に発売された「つかこうへい正伝II 1982-1987 知られざる日々」では、劇団解散から演劇活動再開までが中心に描かれる。そのほか風間、平田、長谷川の座談会や、つかの娘である愛原実花と長谷川の対談も収録されている。
「劇団つかこうへい事務所 一夜限りの大同窓会」
2024年1月25日(木)※イベント終了
東京都 紀伊國屋ホール
進行:長谷川康夫
出演:風間杜夫、平田満、根岸季衣、岡本麗、石丸謙二郎、酒井敏也、井上加奈子