Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > 『淵に立つ』筒井真理子×深田晃司監督が再タッグ 『よこがお』今夏公開

『淵に立つ』筒井真理子×深田晃司監督が再タッグ 『よこがお』今夏公開

映画

ニュース

リアルサウンド

 深田晃司監督最新作『よこがお』の公開が決定した。

参考:ディーン・フジオカとは一体何者なのか? 『海を駆ける』が映し出す、不条理で魅惑的な世界

 2016年『淵に立つ』で、第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞をカンヌ・デビューでいきなり受賞、当時36歳の若手監督だった深田晃司。2018年『海を駆ける』で、ディーン・フジオカを主演に迎え、インドネシアを舞台に、美しくも不条理な人生の悲劇を描いた。『淵に立つ』で毎日映画コンクール女優主演賞他、数々の映画賞受賞に輝いた筒井真理子と深田晃司監督が2年ぶりに再タッグを組み、自身のオリジナル脚本による作品を完成させた。

 今回描かれるのは、終末期医療の現場で看護師として正しく生きてきた、ごく普通の女性・市子の物語。理不尽な事態に巻き込まれ、築き上げたすべてが崩壊する。市子は“リサ”として、善良に生きてきた自分を裏切った人生に復讐を仕掛けていく。

 主人公・市子には、深田監督が“演技者としての天才的なセンスを持つ”と絶賛する女優・筒井真理子。『淵に立つ』に続き、深田監督と2度目のコラボレーションとなる。市子が看護に通う大石家の長女・基子には、出演作多数の女優・市川実日子。“ニート”だった自分を励まし導いてくれた市子に憧れ以上の感情を抱いてしまう難しい役どころに挑戦する。市子と基子、二人の女性の間で揺れ動く青年・和道役には、『万引き家族』『斬、』など話題作への出演が続く若手実力派俳優・池松壮亮。市川・池松の二人は深田晃司監督作品に初参加を果たす。その他、市子の甥・辰男役に須藤蓮、基子の妹・サキ役に小川未祐と若手キャストが揃い、市子を支える婚約者・戸塚役は吹越満が演じる。

■コメント一覧
●深田晃司監督
『淵に立つ』完成後、自分と同年代かより年上の女性を主人公にした映画を作りたいという思いが湧き、すぐに脚本作りに取り掛かりました。主演は筒井真理子さんしかありえないと決めていました。ある意味、この物語は俳優筒井真理子との共作であるとも言えます。撮影は、素晴らしい俳優たち、スタッフたちによって自分の実力以上の成果を日々賜る充実した時間でした。いつも最新作が代表作という気持ちで臨んではいるものの、まだ仕上げの途上にある今の段階でこれほどの手応えを感じるのは初めてのことです。どうぞご期待ください。

●筒井真理子
『淵に立つ』の出演は私にとって大きな体験でした。あの一作で深田監督とのコラボレーションは自分の中ではやりきった感がありました。しかし時間が経つにつれてもう一度、深田監督とさらに深い作品を作りたい気持ちが湧いてきました。そんな時にオファーをいただき、とても不思議な気持ちになりました。最初に『よこがお』の台本を読んだ時は役の重さに一瞬たじろぎました。と同時に「市子を生きてみたい」とも思いました。市子の人生に思わぬ厄災が重なり、平穏な日常が巨きな波に巻き込まれていきます。それは恐怖と緊張の連続でありながら、心揺さぶられる体験でもあります。観客の皆さんにも市子と一緒になって彼女の人生を体験してほしいと思います。旅の最後にたどり着いたとき、今まで味わったことのないような言葉に表せない快感を感じてもらえる気がします。「生きていく」それだけに意味を見出す主人公の人生を堪能してほしいです。

●市川実日子
深田監督は初めてお会いした時に、ニコニコと穏やかなトーンでお話をされていて、でもお腹には、ある強い情熱を持たれている方という印象を受け、どこか安心したのを憶えています。脚本、撮影前のリハーサル、撮影中と、監督がずっと密かに大事にしているものを見せていただいているような感覚がありました。基子を思い浮かべると、お腹のあたりがずしんと重たくなります。衣装合わせから撮影中、監督の基子像はいろんな色を持っているのを感じていました。その一つ一つがいつも予想外過ぎて混乱したこともありましたが、撮影中は監督の「OKです」の言葉を信じて、あまり頭で考えずに、とにかくお腹のずしんだけは手放さないようにと思っていました。

●池松壮亮
想像していなかったオファーを頂くと俳優としてはとても嬉しいもので、脚本を読むと、とても古典的でいて詩的な、けれども今現在を映す映画になるなと思いました。こういった映画は最近作られなくなったように感じるのでどう出来上がるのか気になります。個人的にはラストシーンが好きでそこだけでオファーを受けました。和道という役に関しては、好きでも嫌いでもなく、物語の中にたまたま存在する、でも血が通った肉体がそこにある、過去もあり未来もある、というようなキャラクターにしたいと思いました。人間的な営みが薄くなってゆく今、誰かの横顔に想いを馳せる、そんなきっかけになる映画になればなと思っています。

(リアルサウンド編集部)