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ジョナス・メカスが96歳で死去、アメリカ前衛映画界の“ゴッドファーザー”

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ジョナス・メカス(写真提供:FAUX CATHERINE / SIPA / Newscom / ゼータ イメージ)

アメリカ前衛映画界の“ゴッドファーザー”とも称される映像作家で詩人のジョナス・メカスが、現地時間1月23日の早朝に米ニューヨークの自宅で死去。96歳だった。IndieWireなどが報じている。

1922年12月24日生まれ、リトアニアのビルジャイ出身のメカスは、ナチス・ドイツによって故郷を追われアメリカに亡命。1950年代にはニューヨークで実験映画のキュレーションを始め、1954年に弟とともに映画雑誌のフィルム・カルチャーを創刊する。1961年の「Guns of the Trees(原題)」で監督デビュー。1964年に発表した「The Brig(原題)」では、ヴェネツィア国際映画祭の最優秀ドキュメンタリー賞を獲得している。撮影技師としては、アンディ・ウォーホルが8時間5分にわたりエンパイア・ステートビルを定点で収めた16mm作品「エンパイア」などに参加した。

1969年には3時間に及ぶ「ウォールデン」で日常を日記のようにカメラで収める“日記映画”というスタイルを確立。リトアニアへの27年ぶりの帰郷を捉えた「リトアニアへの旅の追憶」なども知られている。また実験映画の保存、保管、上映を目的としたアンソロジー・フィルム・アーカイブスを設立。ウォーホルのほかにも、ミュージシャンのジョン・レノン、作家のアレン・ギンズバーグ、画家のサルバドール・ダリらと交流があった。

近年までコンスタントに作品を生み出し、長編では2012年の「Out-Takes from the Life of a Happy Man(原題)」、短編では2013年の「Reminiszenzen aus Deutschland(原題)」が最後の映画となる。アンソロジー・フィルム・アーカイブスのSNSでは、メカスが家族に見守られながら静かに、そして安らかに亡くなったことが報告された。日本国内では2018年10月から11月にかけて特集上映「メカスとの旅 A Journey with MEKAS」が組まれたばかりだった。

(情報提供:Indiewire.com / IFA / ゼータ イメージ)