最後の市子作品を受け取って、チーズtheater「川辺市子のために」スタート
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チーズtheater 第8回本公演「川辺市子のために」より。
チーズtheater 第8回本公演「川辺市子のために」が去る2月3日に東京・サンモールスタジオで開幕した。
戸田彬弘が作・演出を手がけた「川辺市子のために」は、2015年に同劇団の旗揚げ公演として初演され、サンモールスタジオ選定賞の最優秀脚本賞を受賞した作品。昨年、杉咲花の主演、戸田の監督で映画化され、今回の上演は、その映画化を記念し行われるもの。作中では、無戸籍児として育った市子をめぐる物語が描かれる。市子役を大浦千佳が務めるほか、出演者にはサトウヒロキ、平井珠生、花村柚祈、植田慎一郎、朝田淳弥、きばほのか、奥田努、田山由起、寺十吾が名を連ねた。
開幕に際し大浦は「初演舞台から映画化、映画からまた今回の舞台で、川辺市子という役のバトンを受け取り、真髄に最後まで挑みたいと思っております。奇跡のように生まれた作品『川辺市子のために』が、お客さまに届いている感覚は、なんだか我が子を送り出しているようにも思います。何を感じてもらえるかは観て頂いたお客様に委ね、千秋楽まで共演者と共に向かいたいと思います」とコメント。
戸田は「最後の『川辺市子のために』の幕が開きました。原作者である僕や、市子を共にしてきた大浦千佳、そして劇団チーズtheaterとしても、本上演が市子とのお別れです。いえ、お別れにしたい。卒業させて欲しい。そう願いながらも、未だに市子はこちらを見つめてくる。そんな気がしてなりません。映画とは違う、演劇だから立ち会える経験。時間と空間、そして何より生の俳優の感性を共有するこの時間が、お客様にとって刺激ある演劇体験であることを願って。是非、最後の市子作品を受け取ってください」と思いを述べた。公演は2月12日まで行われる。
チーズtheater 第8回本公演「川辺市子のために」
2024年2月3日(土)~12日(月・振休)
東京都 サンモールスタジオ
作・演出:戸田彬弘
出演:大浦千佳、サトウヒロキ、平井珠生、花村柚祈、植田慎一郎、朝田淳弥、きばほのか / 奥田努、田山由起、寺十吾