「今宵も悪夢を」第61夜 トム・ブラウン みちお

ホラーやゾンビをこよなく愛する著名人らにお薦め作品を紹介してもらうリレー連載「今宵も悪夢を」。集まった案内人たちは身の毛もよだつ恐怖、忍び寄るスリル、しびれるほどの刺激がちりばめられたホラー世界へ読者を誘っていく。

第61夜はトム・ブラウン みちおが、“競泳ゴリゴリウーマン”が主人公の「クロール ―凶暴領域―」を紹介。初心者はもちろん、大のホラー好きも楽しめる、要素てんこ盛りのワニパニックホラーを語った。

文 / トム・ブラウン みちお（コラム）、田尻和花（作品紹介）

初心者ならストレートにハラハラ、ホラー好きなら“ズラし”を楽しめる

僕が今回皆さんを紹介する悪夢は「クロール ―凶暴領域―」です！


この「クロール ―凶暴領域―」はジャンル的にはワニパニックホラー映画。

ワニパニ。

ちょっぴりグロいから注意は必要ですが、ファミリーで見ると絆が深まるとっても良い映画です。




普通はホラー映画、モンスター映画、パニック映画といえばビキニのセクシーなお姉さんや、ムキムキのお兄さん、おバカな大学生の男女が出てくるものです。

パニックホラーと相性がいいのかセクシー要素は結構入ってきます。

でも冒頭から、競泳をごりごりにやっているスポーツウーマンのお尻から始まる映画はこの映画だけだろう。


めちゃめちゃ骨太である。


ちなみに僕が大好きなサム・ライミ製作で、監督も僕が大好きなアレクサンドル・アジャです。


サム・ライミはホラーの中に笑いを入れる天才で、アジャはホラーアクションの名手です。


ざっくりストーリーと見所を紹介すると……


競泳ゴリゴリウーマンが主人公で

嵐が来て

心配だからお父さんを見に行く。

ワニがたくさんやって来てどうしよう。

お父さんにスポ根上等で励まされてワニに泳ぎで勝負する！

そういう話です。



そうなんです。この映画はパニックホラーとファミリーものとスポ根ものと異種格闘スポーツものが合体！したお話なんです。



アレクサンドル・アジャ監督の好きなところは恐怖に対抗したりする手段を提示してくれて、それがハイパーアクションになっているところですが……

まさにこの映画もワニに競泳で勝つぞ!!!
そう「クロール」でっ!!!


という映画なんですよー!!

是非見てください。





ちなみにここからは余談ですが…


ホラー初心者の方でも、もちろん楽しめるように出来ていますが、

ホラーがめちゃめちゃ好きで、こう来たらああなるな。とか、こうなったらあーなる。とかがわかるくらいホラーが好きな人は大好物だと思います。

タイミングや、これから起こること、これらをズラされます。

本当に心地良いくらいに。


なのでホラー初心者の方はストレートにハラハラドキドキして親子の絆に感動してスポ根に燃える映画で、

ホラーが大好きな人にとっては、大好物のズラしが入っている素晴らしい二重構造の映画なんです!!!!

カップルやファミリーで見てもよし！

ホラー好きが1人やオタク仲間と見てもよし！

素晴らしい作品でーす。







皆様是非この作品でーーー、

……今宵も悪夢を。

トム・ブラウン みちお

1984年12月29日生まれ、北海道出身。同じ高校の布川ひろきと2008年より活動を開始し、2009年に正式にコンビ結成。「M-1グランプリ2018」決勝で披露した“合体漫才”で注目を集め、現在「有吉の壁」（日本テレビ）などに出演している。トム・ブラウン単独ライブ2024「たろう7」が5月から6月にかけて愛知、北海道、大阪、福岡、東京で開催される。

「クロール ―凶暴領域―」（2019年製作）

競泳の練習を終え、巨大ハリケーンが故郷のフロリダを襲っていること知った大学生ヘイリー。家族からの電話を受け、連絡が取れなくなっているという父を探しに実家へ向かう。家の地下で重傷を負った父を発見するが、彼女自身も何者かによって地下室に引きずり込まれ、右足に深い傷を付けられてしまう。そこはワニがはびこる地獄と化していたのだ。
アレクサンドル・アジャが監督を務め、製作はアジャのほかサム・ライミ、クレイグ・フローレスが担った。キャストにはカヤ・スコデラーリオ、バリー・ペッパー、モーフィド・クラークらが名を連ねる。

「クロール ―凶暴領域―」Blu-ray / DVD販売中

税込価格：4K Ultra HD+Blu-ray 6589円 / Blu-ray 2075円 / DVD 1572円
発売元：NBCユニバーサル・エンターテイメント
※上記は2024年2月時点の情報

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