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04 Limited Sazabysミステリーツアー最終ゲストはBRAHMAN、2組が名古屋を揺らした“いい夜”

音楽

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ナタリー

04 Limited SazabysとBRAHMAN。(撮影:ヤオタケシ)

04 Limited Sazabysのライブツアー「MYSTERY TOUR 2024」最終公演が、2月15日に愛知・Zepp Nagoyaで開催された。

4年ぶりの「MYSTERY TOUR」

「MYSTERY TOUR」は当日までゲストが明かされない対バンツアー。2020年に開催された前回は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて6公演が開催中止となったが、4年ぶりとなる今回、フォーリミは多彩なゲストとともに2024年1月12日の神奈川・CLUB CITTA'から2月15日の愛知・Zepp Nagoyaまでの計11公演を走り抜いた。

各地の公演にはcoldrain、マカロニえんぴつ、四星球、Saucy Dog、SHANK、My Hair is Bad、マキシマム ザ ホルモン、KEYTALK、東京スカパラダイスオーケストラ、岡崎体育という幅広い世代やジャンルのゲストが登場。開催のたびに会場のオーディエンスやSNSのユーザーが盛り上がり、ファンは最終公演のステージには誰が現れるのかと期待感を募らせた。

BRAHMAN

そして迎えた最終公演、フロアに熱気が渦巻く中、BRAHMANのSEが鳴り始めるとオーディエンスがざわめく。KOHKI(G)が空間を切り裂くように硬質なギターフレーズを響かせたのを合図に、BRAHMANは2021年9月に発表した「Slow Dance」の演奏へ。半透明の紗幕に歌詞が映し出され、BRAHMANはそのうしろで獰猛なパフォーマンスを展開する。観客に鮮烈なインパクトを残したところで、TOSHI-LOW(Vo)は「望まれてる、望まれてねえ、関係ねえよ。呼ばれたらどこでも全力で、BRAHMAN始めます!」と咆哮。その直後に紗幕が落とされ、BRAHMANは「賽の河原」「SEE OFF」「BEYOND THE MOUNTAIN」とライブ定番曲を続ける。“鬼”の異名で知られるTOSHI-LOWがまさしく鬼のように激しいステージングを展開し、自身のマイクスタンドをへし折るひと幕もあった。

1995年結成のBRAHMANと2008年結成の04 Limited Sazabys。世代こそ異なるものの、2組は昨年9月に大阪・GORILLA HALL OSAKAで初のツーマンを繰り広げたり、BRAHMANのTOSHI-LOWと04 Limited SazabysのGEN(B, Vo)がサッポロ生ビール黒ラベルの企画動画「黒ラベル FES」で共演したりと接点を持ってきた。

【関連記事】TOSHI-LOW、フォーリミGEN、マイヘア椎木が音楽への思い語る「黒ラベル」企画動画公開

MCではTOSHI-LOWが04 Limited Sazabysについて「最近は一緒にライブをやることもあるし、ライブハウスを愛してるバンドだし、いいバンドだなと思ってる」と称賛。さらにある野外フェスで04 Limited Sazabysがトリ前を務めた際、前列にいるトリのアーティスト目当ての観客の前でも全力のパフォーマンスを披露していたというエピソードを話しつつ、「悔しさをバネにできる強いバンドなんだな、たぶん心の通じるバンドなんじゃないかなと思って、今日この『MYSTERY TOUR』に呼ばれて来ました」と説明した。

BRAHMANは後半に、04 Limited Sazabysメンバーのリクエストによって決めたというセットリストを用意。エモーショナルな「逆光」やサビの爆発力が印象的な「LOSE ALL」などレアな楽曲を並べ、04 Limited Sazabysメンバーを喜ばせた。TOSHI-LOWは「いいバンドのファンちゅうのは優しいね。今日は遊んでくれてありがとう」と語り、映画「あゝ、荒野」の主題歌「今夜」を歌唱。最後に彼が「いい夜だった!」と快活に笑い、BRAHMANはステージをあとにした。

04 Limited Sazabys

04 Limited Sazabysのライブは、GEN(B, Vo)による「帰ってきたぞ名古屋! 名古屋04 Limited Sazabys始めます!」という高らかな宣誓でスタートした。地元でのファイナルということで一層気合いの入った面持ちの彼らは、序盤のブロックで、「knife」「Alien」など重低音が際立つ楽曲群を披露。ハードコアをベースにしたサウンドのBRAHMANとの対バンならではの、尖った幕開けでファンを熱狂させた。先のBRAHMANのステージについて、GENは興奮した様子で「心臓が縮れるぐらい飛び上がりましたよね。心臓が縮れるぐらい……? とにかくもう日本語がおかしくなるくらい最高でした」とまくしたて、「名古屋にBRAHMANを呼べたことが誇りです」と喜んだ。

その後バンドは「ミステリー必修のミッション」という歌詞で始まる「Kitchen」や「Galapagos II」といったユニークなサウンドの楽曲を連投。アルバムやシングルを携えたツアーではないこともあり、2010年リリースの1stミニアルバム「Marking all!!!」の収録曲「Grasshopper」、2013年リリースの2ndミニアルバム「sonor」の収録曲「Now here, No where」といったなつかしい楽曲が披露されるとファンは歓喜の表情を浮かべ、フロアにはクラウドサーファーの波が生み出された。

GENはこのツアーを振り返りつつ、「俺たちの友達自慢みたいなとこもあるけど、いろんなバンドマンに俺たちのお客さんを自慢したい気持ちもあって」と説明しつつ、「こういう遊びに付き合ってくれる仲間がいっぱいいて、本当にうれしいです」と噛み締めた。また終盤の「Feel」では、具合が悪くなったファンを見つけたGENが演奏や歌唱を止めずにステージ脇のスタッフにきりりとした表情で合図し、ファンを救出するという連携プレーを見せるひと幕も。ライブバンドとしてのキャリアを感じさせる場面を経て、バンドは何事もなかったかのように本編ラストの「monolith」をパワフルに演奏した。

アンコールの声を受けてステージに戻った04 Limited Sazabys 。GENはBRAHMANについて「本当に尊敬してる先輩。昔から好きだけどバンドが続いてるというのが、さらにカッコよく思える年齢になってきました」と語りつつ、「僕たちもまだ続けていきたいんで、今後とも安心して付いて来てください!」と宣言した。そしてバンドはアンコールで4曲を演奏する大盤振る舞い。地元愛が詰まったナンバー「758」でオーディエンスを盛り上げて「MYSTERY TOUR 2024」の幕を下ろした。

セットリスト

04 Limited Sazabys「MYSTERY TOUR 2024」2024年2月15日 Zepp Nagoya

BRAHMAN

01. Slow Dance
02. 賽の河原
03. SEE OFF
04. BEYOND THE MOUNTAIN
05. SHADOW PLAY
06. THE SAME
07. 逆光
08. LOSE ALL
09. CAUSATION
10. PLACEBO
11. 今夜

04 Limited Sazabys

01. fiction
02. fade
03. knife
04. Alien
05. Kitchen
06. Galapagos II
07. Now here, No where
08. climb
09. Any
10. Grasshopper
11. kiki
12. 夕凪
13. milk
14. Honey
15. Harvest
16. Feel
17. monolith
<アンコール>
18. Buster call
19. Squall
20. Remember
21. 758

※記事初出時より、本文の表現を一部変更しました。